はあ。本当にイライラする。最近はどうしてだろうか、人の行動に対していつもよりも敏感であった。
何でアイツは学校に来ないのか。一緒にいるとモテるやらイケメンのサッカー部つるめるやらいいことあったから仲良くしてた真莉。
でも本音は正直いなくなってせいせいした。
アイツ声大きいし目立つし耳障りなんだもん。
そうだ。真莉がよく絡む陰キャに聞こう。アイツ、幼い頃から仲良いみたいで、ちょこまか真莉の周りほっついてて、ムカつく。
まあ、こんなとこにまでムカついてる自分にはもっと腹が立つのだけれど。
あーあ。私も休んじゃおっかなあ。どうせ私も嫌われ者ですよ。真莉が休んだ途端へんな噂流されて、悪役になっちゃったから最後まで演じてあげる。
そう言い残して風華は教室からさっさと出て行った。陰キャはさっさと帰れっつーの。
…なんてね
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。