全ての歴史を聴き終えた貴女は、最後に問いかける。
)それで、大は里津花はどうなったんですか?
ゆっくりと立ち上がり、語るダイ
ダイ)大は向こうに消えたまま、悪魔との戦いに生涯を費やした。
王廟を見上げ、
ダイ)里津花のその後は、まだ知らないんだ。
夕陽が差し込む、眩しさに視界を奪われた
その時、
)おーい!アンタかね?このツキノ神皇国の話を聞きたいのは?
声に振りく、そこにはお爺さんがいて
ダイ)遅れてすまんな、わしがこの遺跡群の研究をしとるダイじゃ!
)えっ、ダイさん?だって今!
さっきまでダイがいた場所には誰もいない
ダイ)ここにいたのはアンタだけじゃよ?
その言葉に貴女は混乱するのだった、
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王廟の中、未だ人が入った事の無いこの部屋に
1人の騎士がたどり着く...
大)時間が掛かった、アンタは怒ってるんだろうな?
ふっ、と笑って膝を折る...あの日のように
大)近衛騎士、大。
ただ今、戻りました....我が王よ。
光が照らし、騎士を連れて征く.....
里)....お帰り
語られぬ、歴史...
地下から、戻った里津花は生き残った翼と共に志季を弔い、さらに王廟を建設した後、
王都を「マーレ」に移し、王として即位。
長らくの繁栄をもたらした。
終わり。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!