ドゴォンと、音がする。
この気迫は、きっと例の上弦の参なんだろうと後ろを振り向けば、武闘派と言うような格好に、顔に線が入った男がいた。目にはくっきりと上弦の参という字が入っており、いよいよかと声を潜める。
イデア(めっっっっちゃかっっこよ!!は?登場シーン強者感ヤバすぎでは????)
イデアは、こちらから見ても大分荒ぶっているようだが
一応、鬼に気付かれないように、だいぶ離れたところで待機しているため、彼らの会話は聞こえない。恐らく仕草的に勧誘をしているのだろうか。
再生速度が、先ほどの鬼の比ではない。竈門から聞けば、奴は下弦の一と聞いていたが、上弦というのは桁違いなのだな。
下弦の倍…では収まらない気がする。
これは柱三人でも太刀打ちが難しそうだな。
まぉ、俺らは魔法師なので、一体につき三人なら集団リンチで圧倒だが。
俺らで手合わせると、一対一では勝負がつかないので、リンチ形式で手合わせするしかないのである。狡いって?あっちも協力者を作れば良かったんだ。しないほうが悪い
柱の本気とやらを、初めて見たかもしれない。列車の時にみたアレも、ただの人間が出きる所業ではないと、薄々分かっていたが、
こいつらは本当に人間なのだろうかと疑いたくなる。
ただ刀を降っているだけなのに、炎が見えるのだ。煉獄の炎が。
炎虎と叫び、猗窩座に近づいて攻撃をする煉獄に、花火の名前がついた血気術で応戦する。
瞬間、煉獄の動きが止まった。
伊之助には届いてないと知っていて、空気をぶち壊すイデア。そんなんだから陰キャって言われるんだよ。万丈一致でその場は終わる
肩で息をし、口から血がポタポタと垂れて行く。
流石に冗談なのか、すぐに諦める監督生。
そうこうしているうちに、煉獄が動き出す。まるでなにかに背を押されたように、煉獄は心をもやしていた。
こちらまで聞こえるほどに、ピリピリとした大声で、技の名を叫び、型を出す。
煉獄の炎がそこらじゅうを包みあげ燃やし尽くすようにうねる様は、いっそ美しい。
その型に惚けていると、監督生から合図が送られる
うるせぇと思いながらも、合図の通りに動けば、本当にギリギリ直後だ。流石学園時代、猛獣使いといわれていただけある。
その場合の猛獣は自分達も入るということが癪だが
マレウスの浮遊魔法で、煉獄を一時的救済後、即時回復として配置。
その後アタッカーが猗窩座の右左縦横を包囲する。
この中でDuoを使えるのは、俺とヴィル、アズールとリドルのみ。なので、この四人で四方を塞いだ。
だから残りの、ラギー、イデア、カリムで念のため逃げ道を魔法で塞いでいく。
懐かしい、あの頃に戻ったようだ…なんて、おっさん臭いか。
俺も大分年取ったな。
久方ぶりの体験に、この鬼は戸惑っているようだ。
そりゃあこんだけ強くなったら、互角以上の的には早々で合えないわな。
だからこそ、シュミレーションができなくて、今詰んでいるわけだが
おのおの、好きなやり方で、全部違うやり方で、猗窩座を追い詰める。四方八方からもはや集団リンチをうけ、どちらが加害者なのか分からないほど、猗窩座は押されていた。
皆が夢中で猗窩座をボコっていたとき、急に猗窩座の後頭部から、ぼろりと崩れていった。そこから燃え広がるように全身に炎が渦巻いていく。
さすがの俺もビックリしたな。
だが最後の足掻きといわんばかりに、爪が俺へと延びる。余りにも突然のことすぎて、防御が間に合わなかった。
いかれる。
せめて受身の準備だけしようとし、身構えるが、いつまで起っても攻撃はこない。
むしろ、猗窩座が泣いているのだ
猗窩座はすこし放心したあと、笑いながら燃え崩れた。ボロボロと燃えかすがその場を過ぎ去り、あまりにもあっけない最後に、
全員が落胆した。
は?もうちょいなんかさ??って
だって俺たちは根っからのヴィランなので。
もう少しスリルと絶望を噛み締めたいのだ。
まぁそんなこと、この後ろのや面にいったら否定されるんだけど
朝日が登り、本格的に朝になった。
すると、今度は俺たちが光となってく。
そう指摘すれば、ええと大きな声が帰ってくる
本当に気付いていなかっただけなのか、はたまたわざとなのか。
飽きれ笑いを返すと、ラギーはふて腐れ、カリムは笑った
顔を見合わせ、ため息をはく
そうして俺たちは、おかしな異世界の旅行に終止符を売ったのだ。
ヴィランでも、主役並みに活躍できたことが、とても嬉しいというのは、墓まで持っていくつもりだ。
彼らが帰ったあと、その場には、少年三人と、俺が取り残されていた。
いい友を持ちましたね。
いま、なにか、懐かしい声がしたような。
驚いて、後ろを振り向くと、かつての母がそこにいた。優しい微笑みを私に投げ掛けて、その場にいたのだ。
私はあなたが誇りに思えます。
とってもいい子に育ってくれて、母は嬉しいですよ
ここで笑えば、きっと気持ち悪がられるだろう。
それでも、これにほほを挙げない事なんて出来なくて、普段出来ないような、優しい笑顔で、その場を去った












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!