第2話

1話
595
2021/09/17 11:33

私が気づき始めたのは2年前。



あなた「ゆたー!ただいまー!」


あなた「ごめんねー!遅くなって、」


ゆた「おう」


いつもに増して返事が素っ気なくて
私は不安に襲われる。

だから、


あなた「ゆた…?私なんかしちゃった…?
してたらごめん…」


ゆた「別に何もしてねぇよ」


あなた「そっか…」


この時はまだ倦怠期なのかなって思ってた。


でも次の日は何と1年記念日だった。



なんかサプライズとかしてくれるのかなー!
とか変な期待して、自分を何とか保たせてた。




次の日、私はケーキを持ってゆたの家にサプライズで行った。

ケーキ屋に行って、
定員さんに「プレートになにかお描きしますかか?」
って言われて
「1年記念日おめでとうって描いてください!」
と言った

お風呂でもトイレでも数え切れないほど練習した言葉だ。



そしてついにゆたの家に着く。

1回深呼吸をして
心の中で1年記念日おめでとう。大好きだよ。
と唱えてから

付き合って一番最初のプレゼントの
スペアキーでゆたの家の鍵を開ける。


ドア越しで見ても部屋はくらいとわかるくらいで、寝てるのかなーって思って静かに部屋に入ると







ゆたは居なかった。



ガラッとした静かな部屋。
自分が歩く音がいつもより大きく聞こえるくらい。

机を見ると1枚の手紙があった。


「あなたへ
先輩と飲んできます。
先に寝といて
ゆうた」


私は崩れ落ちた。

理由は明確には分からないけど、
泣いて、泣いて、泣きまくった。


とりあえず涙を拭いて、ゆたに電話をする。




プルルルルル



何コール目だろうか。

ゆたは一向に出てくれない。



LINEで

「今出れない?」
「後で折り返してくれると助かる。」

って言っても既読はつかない。






ゆたの家に着いて4時間後。

もう11時。

机にあるぬるくなってしまった
ホールのショートケーキを冷蔵庫に
入れていたら、


ブーブー

机に乗って携帯がなっている。




ゆうた



1回深呼吸をして電話に出る。


あなた「もしもし…?」


ゆた「どした?いきなり電話とか」


あなた「あのさ…今日何の日か覚えてる…?」


ゆた「ごめん、覚えてない」

あなた「あのね、1年記念日なんだ…」



ゆた「ああ、おめでとう」

ゆた「それだけ?」


あなた「ケーキ…買ってきたから…食べたかったら食べて…」

あなた「要らなかったら捨ててもいいから…」


ゆた「お前どうした?今日おかしいぞ?」


あなた「ゆたのせいじゃん。」


ゆた「は?」


プープー

通話を切った。




なんかどうすればいいんだろう。







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