広場のようなところを少し進んでいくと、この施設全体が見える地図があり、その奥にゴンドラ乗り場のような場所が見えた。
地図の上には「TheThemePark」と書いてある。
突然、俺らが会話していると後ろからそう声をかけられる。
アイクさんはびっくりしたらしく「わぁ」と控えめな悲鳴をあげた。
それを見た、女性に見えるその人はくすくすと笑う
顔が整っているから女性に見えただけで、
確かに服装は男ものだ。
俺は受付にあったCLOSEDの看板を思い出す。
それだけじゃない、あのアーチの両脇にあったボロボロのマスコットキャラクター…それに、このテーマパーク全体的に薄汚れている。
確かに、このままではテーマパークとしての役割は果たせないだろう。
アイクさんのその言葉に、俺も頷く。
それを見たレトはニヤリと笑った。
レトがパチンッと指を鳴らすと、ゴンドラ乗り場にゴンドラがやってくる。着いた途端にゴンドラの扉が開いた。
その途端、レトは「任せたよ」とだけ言ってフッと音もなく消えた。
……消えた…?何がどうなってるんだ…
でもまぁ、どの道やるしか無いのであろう。
ゴンドラには二人用の座席が向かい合わせに二つある。どうやら四人乗りのようだ。
俺達はゴンドラに向かい合わせで座る。…と、扉が閉まり、ガコン、という音がしたかと思うと動き出した。
途中、ガタンガタンと音を立てて大きく揺れる。
その度に落ちやしないかとヒヤヒヤした。
アイクさんがぽつりとそう呟いた。
確かに、俺も不安だ。自分の帰る場所も分からん、唯一事情知ってそうな奴も言ってる意味が分からんし、人間離れした力を持ってる。
頼りになるのは、自分と同じ状況であるアイクさんだけ。
きっとアイクさんもそれは同じなんだろう
俺は不安をかき消すように、ただ外の景色を眺めていた。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!