人通りの少ない路地で待っていると
1台の車が私の前で止まった
彼は宇佐美 荒谷、20代後半の男性
組織のメンバーであり名前は付けられていない
私がよく使う名無しの1人だ
ならいいんですけど と宇佐美は呟きながら
アクセルを踏んだ
今はある埠頭に向かって貰っている
数時間前、ベル姉さんのバイクに仕掛けた
GPS機能付き盗聴器の反応があった時に
行き先を切りかえた
組織用のスマホに通知が来来た為見てみると
兄さん達が動き始めたそうだ
パーティーに参加するのは
2人のどちらかのみらしい
兄さんはにーさん以外は運転席に座らせない
なのに車で行くのは片方しか降りないから
棒読みで応える
コンテナの上まで上り、少し休憩してから
拳銃とナイフの手入れをしていると
コンテナから降りる、
そろそろハロウィンパーティーが始まった頃だろう
“ ……了解 ”
やめろ、やめろ………私
しっかりしろ
プルルルルル プルルルルル
ピッ
「 OKー、わかったわよ 」
一言で動揺するなんて………本当に愚か
気にするな、何の変哲もない言葉でしょ














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!