それから私たちは他愛もない話を沢山していた
最近の仕事のこと、メンバーのこと、練習生だった頃のこと
気づけば時間はあっという間に過ぎていく。
ドアを開けてバーを出る。
外までの道を並んで歩く。
4月の夜はまだ少し肌寒くて
でもその風が今は心地良くて
さっきまでの余韻がまだ胸の中に残っていた。
断る理由ならあるはずなのに。
私はもう、頷くことしかできなかった。
今日みたいな夜が、これからも続いたら…
なんて、そんなことを思ってしまったから
私が頷くと、ジアハオは嬉しそうに微笑んだ。
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jiahao side
帰りの車の中で、さっきまでの時間に浸るように窓の外を眺める。
こんなにも長い時間一緒にいられたのが嬉しいし、話せて楽しかった。
なにより、あなたの笑った顔をそばで見られて幸せだった。
クールで大人っぽい印象を持たれがちなあなただけど
笑うとすごく柔らかい。
あの頃、その笑顔を隣で見ている時間が、僕は好きだった。
その時間が戻ってきたみたいで、懐かしかった。
宿舎のドアを開けて、靴を脱ぐ。
すると、ニヤニヤしたアンシンが突然現れて
リオに肩組みながらそう聞いてきた。
今日も当たり前のように僕たちの階に遊びに来てたらしい
そう軽くあしらいながらも
僕の口元は嬉しそうに緩んでいた。
脳裏にはまだ、ふわりと笑うあなたの横顔が焼き付いている。

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。