ある日
ピンポーン
どたどたダダダッ
インターホン越しからザザザッというノイズと共に友達の声が聞こえる
ランドセルを手にとり玄関を開ける
たわいない会話をして今日もいつも通り学校に向かう
朝日が照らす通学路を歩いていると
青色のマークが点滅してたが構わずに走って渡ろうとした
だけど
ゴゴゴゴ
友達に声をかけられて足を止めた私の目に映ったのは
私は涙ながらに叫んだ
本当なんだ
あの日の血溜まりも
救急車のサイレンの音も
でも嘘なんだ
夢であって夢じゃない
だってループしてるから
何度も友達が目の前で、跳ねられて死んでいくうちに
と思った時があった
その時にはこの日ががループしていることは気づいていた
試しに1回死んでみたんだ
でも、またあの日が始まった
何が違う。
何が足りない?
何が正解なんだ
ループが始まる度考えてせめて壊れてなおって
それでも正解は
これをはーちゃんに伝えたら?
被害者が知れば変わるかもしれない
それはあっていた
はーちゃんは、友達はトラックによって跳ねられなくなった
久しぶりに泣いた気がする。
涙は生暖かくた気持ち悪かった
涙を拭っていると友達はおもむろに口を開いた
はーちゃん。これもまた失敗だったよ
みんな寿命で死んだのに、繰り返される
はーちゃんと一緒にやったみんなを生かす作戦で
疲れ切っていた心は
壊れてしまったんだ
そんな心から声が聞こえた
正解への道標
"独占欲"の権化
最悪のTRUE∞END
それが
赤く染った床や壁
今まであった好きな人
憎き人
嫌ってきた人
見たことしかない人
そして愛しき友達の骸
赤い空箱に響いた狂気は正解したものへのファンファーレのようだった
制作時間:30分
種類:駄作のホラー?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。