俺は目覚まし時計と共に起き、顔を洗って朝ごはんを軽く食べてから準備に取り掛かる。
今日は十月三十一日。
ハロウィンだ。
そして、今日は俺の家でハロウィンパーティーをする予定がある。
まぁ、食べ物はあいつらに任せるとして、俺は部屋のデコレーションに取り掛かりますか。
一応昨日のうちに部屋のデコに必要そうなものは全部買っておいた。
あとは、俺のセンスに問われるわけだ。
どうだろ……俺、センスいいのかな?
ま、直感で飾り付ければいいでしょ。
そうして俺は気合を入れてのりやはさみやらを使って、壁や天井などに貼り付けていった。
あれから数時間後。
結構な出来栄えの飾りつけが完成した。
自分で満足していると、不意に誰かが家の中に入ってくるのを感じた。
みんなが来る時間にしては……早すぎにも程がある。
パーティーは夕方から始まる。
でも、今はお昼時だ。
……敵襲か?
俺は電気を消して武器を取り出し、気配を消しながらこっちに誰かが来るのを待つ。
ドアが開いた瞬間、俺は後ろに回り喉元にナイフを当てる。
そして、まさかの浮奇・ヴィオレタだった。
浮奇は妖艶な笑みを浮かべながら後ろを振り返った。
俺はナイフを下げ、また懐に戻した。
浮奇から発せられた言葉に俺は目が点になった。
浮奇は化け物でも見るような目で一歩後ろに引いた。
俺は浮奇とチームを組んで、サニーとファルガーがチームを組んでいた。
絶対これ以上言ったら浮奇に〇される自信あるんだけど……
俺は電気のスイッチを押す。
部屋が明るくなり、俺が飾り付けた部屋が露になる。
それは褒められているのか、貶されているのか……
てか、シュウもセンス悪いんだ……
そして、浮奇は指を鳴らした。
次の瞬間には、俺が数時間かけて完成した飾り付けが綺麗さっぱり無くなっていた。
俺はその場で膝から崩れ落ちた。
それが、俺は浮奇の奴隷になる始まりだったのだった……
後ろで次々と代わる代わる指示を出され、俺はほぼパニック状態。
なんとか浮奇の要望に泣き泣き応えながらやり遂げた時には、俺はもう脱力していた。
時刻は、18時25分。
残りのメンバーが来るまであと五分ほど。
俺が床に寝っ転がっていると、浮奇が急に俺の上にまたがってきた。
俺はスルスルと抜け出し、部屋から出た。
今日は店を閉めているため、通常の入り口は開けていない。
浮奇がどこから入ってきたかは知らないが、本来の玄関は違うところにあるため、俺は迎えに行った。
玄関から外へ出ると、ちょうどいつもの入り口のところにメンバーが集まっていた。
ルカが大声で俺の名前を呼ぶものだから、マジで焦った。
入口の前で何かいろいろとやっているシュウとヴォックス……と、それをなだめるアイク。
ミスタが肩をすくめる。
なにやら意味が理解できない呪文を唱えてる。
なんだ、ドアを開けようとしているのか?
さっきまで眉を下げて困っていたアイクがこちらに気付き、駆け寄ってきた。
アイクにぐいぐいと背中を押され、シュウとヴォックスの後ろに立つ。
ここに来ても、何をすれば……?
ま、こちらに気付かせればいいんだよな。
俺は名前を呼ぶ。
だが、何度も呼んでも、肩を軽く叩いても反応はなし。
なんかちょっと苛ついてきたわ。
俺は結界を展開し、二人の目の前に立つ。
そこで、やっと二人は気付いた。
俺は結界を解除する。
と、そうだ。こんなんやってる場合じゃないよな。
そう伝えると、みんなは?を頭の上に浮かべた。
俺がパチンと指を鳴らすと、その場にはポータルが現れた。
一時的に浮奇の能力を使わせてもらってるんだ。
俺は最後の一人が入った後に、周りに誰もいないことを確認してから自分も入り、ポータルを消した。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!