本番の3時間前
会場の証明はリハーサルを
移していたけど、こさめの表情はどこか空っぽだった
あたしはこさめの手を取って尋ねた
それはいつも通りの確認のはずだった
だけど、こさめは俯いたままだった
それを聞いた瞬間、
あたしの中の何かが引き裂かれるような感じがした
その声にはほんの1滴だけ怒りが混じっていた
その一言があたしの心を完全に崩した
声が響いた
こさめが震えた
でもそれは、怒りでも恐怖でもなく……
あたしを初めて拒絶する震えだった
答えられなかった
喉が詰まって痛かった
入間はあたし達のマネージャー
彼女は無言のままあたし達を見て
そのあとそれだけ言って出ていった
だけど、あの無機質な瞳の奥にあったのは
…… 何かを見抜いた視線
こさめはまだ、何を吐けないまま衣装に袖を通す
その声は震えていた
でも、目だけは真っ直ぐにあたしを見ていた
あたしは1度だけ深く息を吸って
そして静かにこさめの唇にキスをした
そして、あたしはマイクを強く握りしめた
いやー……どうなるんだ、
一応もう結末は考えているんだけど
みんなに刺さるといいな、












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。