今、僕たちは庭に出ている。
1時間前____
ソファで小さい子たちのお絵描きの様子を見ていると、玄関の方からままの声がした。
ジミンも一緒に居たから、2人で玄関に向かった。
靴を履いて3人で玄関前の車のトランクから
大きい買い物袋を取り出して、中に入れる。
中学生たちも来てくれたようで、そこからキッチンまではその子たちにお任せした。
まま、この量を1人で持ってきたのか……
本当に歳とらないんだね、、?
おぉ、、軽い。
ジミン優しいな。
楽なやつやってるのによしよしするなんて。
ジミン、僕のこと年下だと思ってない?
か、買いすぎ……。
施設の人数が多いのもあると思うけど、、
8人乗りの車なのに、運転席以外、どこも空いてかったような……。
て言っても、重いの運んでくれたのほぼジミンなんだけどね、、ㅎ
ユウちゃん
『 オッパ! 』
あ、ユウちゃん……。
たしかに、今まで意識してなかったからわからなかったけど、結構頻繁に話しかけて来たかも…?
気にすることないとは言ったけど、
僕だってちゃんと思春期っていうのがあるし、、
気になるお年頃、、?
ユウちゃん
『 あの、お願いがあって… 』
ユウ
『 私、オッパの絵、描いたんだけど…み、見てくれない、? 』
ユウちゃん
『 ぇあ、あの、変な意味じゃなくてっ…!
単純に、私の絵、見てほしくて、っ… 』
ユウちゃん
『 私こそ、モデルになってくれて、ありがとうございます…。けど、勝手に描いてごめんなさい… 』
ユウちゃん
『 っ…! うんっ…! 』
この子が本当に僕のことが好き?
でも、そんなに接点ないし、
好きって、恋愛の好き じゃなくて、友達とか人として好き ってことじゃない?
ほら、ジミンも何かで、『 大好きって面と向かって言うことはあまりない 』的なこと言ってた。
だから、好きって言うユウちゃんにみんな驚いたんじゃないかな。
違うかな…?
僕は、それだと納得するんだけど、、。
ユウちゃん
『 、、オッパ? 』
心配そうに僕を見るユウちゃん。
見た目から気持ちを理解することは、僕はすこし苦手だ。
なにを考えているのかわからないと言われることがあるけれど、僕はそれ以上にわからないと思う。
だから、ユウちゃんがどんな目を僕に向けても、
ユウちゃんの考えてることってわからない。
気持ちだってわからない。
なにを思ってその目を僕に向けてるか、
わかればいいんだけど……。
ユウちゃん
『 う、うん! 』
少しだけ、2人きりの空間が気まずくて
足早にその場を去った。
大きいレジャーシートを4枚、みんな入っても余裕のあるスペース。
敷き終わったあとすぐに小さい子たちが僕のところに集まって来た。
子供
『 ヒョン! 一緒に食べよ! 』
子供
『 あたしもオッパと食べるぅ! 』
子供
『 なんでぇ! ぼくが食べるのっ! 』
こんなに広いんだから、僕に群がらなくてもいいのに、、
子供
『 いーやっ! ぼくだけがヒョンと食べる!! 』
子供
『 みんなのオッパだよ! 独り占めなんてずるいよっ! 』
子供
『 あたしはオッパと食べるのがいい! 』
子供
『 ぼくもぉ! 』
ど、どうしようっ……
喧嘩しちゃうよ、、!
みんなで食べた方が美味しいって聞いたよ、?
どうすれば止めれるの…
子供
『 んんん…… 』
子供
『 ヒョンが悲しいのはやだ…… 』
子供
『 でも、ヒョンの隣で食べたいもん、、 』
子供
『 、、わかった…… 』
他の子たちもジミンの提案に納得してくれたようで、ままが来る前に終わった。
暫く外で遊んだり話したりして面倒を見ていると、ままがお手伝いさんと一緒にサンドイッチや唐揚げ、フルーツが乗ったトレイを持って来た。
子供
『 まますごい! 』
子供
『 みかんある! 』
子供
『 おいやばい唐揚げ! 』
子供
『 よっしゃ! お前の分食うわ 』
子供
『 はぁ? 』
子供
『 フルーツサンドあるよっ! 』
子供
『 わぁ、、!これがテレビで見た萌え断ってやつ…キラキラ 』
子供
『 ツナサンドもたまごサンドも、、まま最高… 』
みんなの顔はすごく輝いてて、料理でこんなに幸せそうにするんだなって思った。
子供たちを見守るままの顔もなんだか、、
ジョンさんも、言ってくれたな…。
同じ綺麗なのかな。
僕は、ままみたいに見えてるの?
あんな、心までも綺麗な人に。
すこし、嬉しいかも……? //
僕1人、ジョンさん思い出して顔赤くしてるなんて、、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!