3日後の午前5時 。
私は護衛に行くため 、 お兄ちゃんの
部屋まで来ていた 。
お兄ちゃんに褒められるたび 、
私はつい頬が緩んでしまう 。
とまぁ 、 そんなどうでもいいことは
さておき 、
私たち兄妹は手を握り合った 。
気がつけば目の前には青葉城西の校舎 。
朝練の前だから門も開いてないし 、
職員室の電気すらついていない 。
お兄ちゃんにはああ言われたけど
もしかしたらクラスが被るかもしれない
そんな不安も抱えている 。
息抜きがてら 、 私は呪霊を祓いに
体育館へと向かった 。
__ 誰もいないはずの体育館 。
バコン !!!!!!
バレーボールの音が響いている 。
いや 、 なんでいる !?!?
及川さんが努力家なのは知ってる !!
けどなんでこんな朝早くから来てるの !?
イミわかんない ! 岩泉さんどこいったの !
そこにいてもらっては呪霊を祓えない 。
ということで退いてもらいたいのだが …
後者 !! そっくりそのまま返してぇ !!
飽くまでも私は生徒として護衛に行く 。
一応知らないフリもしておかなきゃ
前世の癖も治ってないし 、
ワンチャンばれちゃうから 。
「 よろしくお願いします 」
なんて言葉を発する前に
及川さんはある質問を投げかけてきた 。
ドクンドクンと 、 心臓が嫌な音を立てる 。
まさか 、 私の前世の姿もあると ?
時系列的にあり得ないのでは …
嗚呼 、 居るんだ 。
なら 、 私は何者 ?
私みたいだった ?
つまり … 国見あなたの下の名前は元々存在してて … ?
まって 、 混乱してきた 。
中学3年のとき 、 首吊って自殺して
それで転生して … でも時は戻ってて
つまり … どういうこと ?
五条あなたの下の名前は私で
私は元国見あなたの下の名前 。
同じ時間軸に存在してはいたみたいだし …
今の国見あなたの下の名前は 、
私であって私じゃない 。
いや 、 中身は私 ?
なぜ 、 新しい人生を始めたのに
「 国見あなたの下の名前 」
と言う人物は存在してしまうのだろうか 。
忘れたいのに忘れられない
前世ってそんなもん ??
どちらにせよ 、 国見あなたの下の名前について
もっと知る必要があるな 。
わたしにとって
前の人生は苦しくて退屈で
… とても幸せとは言えない人生だった 。
及川さんは 、 気づいているのだろうか 。
嗚呼 、 この人も気づいてくれなかったんだ 。
当たり前だ 、 英ですら気づかなかったし …
及川さんは 、 私の心を見透かしたかのように
とても苦しそうに 、 哀しそうに 、
微笑みかけてきた 。
ちゃんと 、 私を見てくれてた …
この人には 、 言ってしまおう 。
「 国見あなたの下の名前 、 転生しました 。 」
まあ 、 この人のことだし
薄々勘付いてはいたんだろうけど 。
及川さんは 、 ふにゃりと笑って
力強く私を抱きしめた 。
________________________
各々のプロフィール 、 アイコンタップで見れます !
NEXT …











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!