熱帯雨林の奥深く、陽光が木々の隙間を突き刺し、鮮やかな緑の海に金色の光の筋を刻む。そこを、グロワールが浮遊しながら滑空していた。屈強な白人男性の肉体は、まるで重力を嘲笑うように軽やかだ。白い髪が風に揺れ、白色の瞳はまるで雲を映す湖のよう。掛け布団のような一枚の布が、風を受けてはためき、彼の周囲に神秘的なオーラを纏わせる。
彼は両腕を広げ、熱帯雨林の天蓋を滑る。巨大なシダの葉が彼の体をかすめ、鮮やかなオウムが驚いたように飛び立つ。遠くで滝の轟音が響き、湿った空気が彼の肌を撫でる。グロワールの滑空は、まるで神話の神が地上を見下ろすかのように壮大だ。木々の間を縫うように進む彼の姿は、自由そのもの。突然、彼は急上昇し、雲を突き抜けて空高く舞い上がる。太陽が彼を照らし、白い布が光を反射して虹色に輝く。まるで天と地を繋ぐ存在として、熱帯雨林の上空を支配していた。
「自由だ」とグロワールは呟く。その声は、風に乗り、熱帯雨林の隅々まで響き渡った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!