一方、緑谷チーム側ではまだ睨み合いが起きていた。
思春期にも程があるほどの性欲の塊である峰田と組んでいた蛙吹は、
いつの間にかハチマキを取られていたことに呆れているようだった。
その言葉と共に、障子の個性の複製腕のシェルターが開き、
実質2人の騎手が広く自由に動ける「障子フルアタックモード」が展開された。
緑谷チームももちろん、完全に硬直しているわけではない。
緑谷が言い終わらないうちに轟チームが動いた。
轟が上鳴への指示を言い終わることも待たず上鳴が答えた。
上鳴が言い終わるとほぼ同時に緑谷が言い切った。
緑谷の言葉の直後、他多数のチームが漁夫の利を得ようと
一斉に飛び込んで行った。しかし、ハチマキを取る暇はなかった。
上鳴は、USJ事件の時にも見せたように、思い切り電気を放電した。
何も計画せずこんなことをしてしまえば、味方ともども感電して倒れるだろう。
しかし、委員長の飯田、副委員長で推薦入学者の八百万、
同じく推薦の轟、他と比べても割と火力のある上鳴が集まった完璧に近いチーム。
八百万の個性で創造した絶縁シートで上鳴以外の3人を覆い、
上鳴が思い切り火力を出せる状況を作り出していた。
ただの個性持ちの人間ならばそこまで火力はないだろう。しかし、彼も雄英高校ヒーロー科。
授業の過程で火力も上がるため、離れていた緑谷チームにも、放電された電気の影響があった。
緑谷チーム以上に轟チームに近づいていた他のチームはもちろん、かなり痺れていて近づきようがなかった。
勝己の騎馬を真面目にやりつつも、私は戦況の把握として弱い個体一体分の個性を使っていた。
視覚の共有で集中力が少々欠けるので、断片的に見ているだけだが。
そうは思ったものの、流石に失礼極まりないので私は口をつぐんだ。結構要注意人物なのは
これまでの授業の中で学んでいる。まあ少しアホなのが欠点ではあるがそこいらのチャラ男よりかはできる。
そう言うやいなや、轟は個性の半冷で痺れて動きの止まったチームの足を凍らせて動きを封じた。
轟チームは凍らせたチームが動けないうちに、相手チームのハチマキを奪っていった。
そしてついに緑谷チームに攻撃を仕掛けに行った。
八百万が創造したもので攻撃しようとして、それを常闇が防いでいる
そして突然、BOOMという爆発音が聞こえた。
その音と共に私は個性を解除して意識を元の体に戻した。反射的なものだった。
爆破…その個性を持つのはこの場でたった1人、爆豪のはずだった。
しかし、その爆発はモロに爆豪の顔に当たっており、爆豪からは発されていなかった。
私は視線を爆発が起きた方にむけた。
爆豪はブルルッと勢いよく顔を横に振った。
爆豪はさらにイラついたようで、くそが!!と、
思い切り物間の顔に向けて爆発を起こした。爆破をモロに喰らっていたので、
少しは怯むはず、はずだったのだが、
全く怯んでいないどころか、体を"硬化"させて防いでいた。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。