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第2話

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2026/03/22 11:47 更新
ドアを開ける

ぎい、と軌む音がやけに大きく響いた

外の空気が、肌に刺さる

冷たいはずなのに一一何も感じない

裸足のまま、ペたり、と足音が残る
(なまえ)
あなた
……
見下ろすと、赤い跡

自分の足から続いている
(なまえ)
あなた
………いいや
小さく呟いて、また歩き出す






モブ
ねぇ……大丈夫ーーーー
通りすがりの女が声をかける
その視線が、少年の顔に触れた瞬間
モブ
……ひッ
喉の奥から、情けない声が漏れる

後ずさる
モブ
な、あ…ひ、ヒーローがすぐ来てくれるからッ
女は鍾を返して、迷げるように去っていった

足音が遠ざかる
(なまえ)
あなた
……あはっ
小さく笑う
モブ
お、おい……君……その怪我……
今度は男が近づいてくる

恐る恐る、といった足取り
(なまえ)
あなた
……
少年が顔を向ける

ギザギザの歯が、覗く
モブ
ッ…………!
男の顔が引きつる
モブ
ば、化け……
言葉を言い切る前に
モブ
ひッ………!
同じ声

同じ反応

そして同じように、逃げていく
(なまえ)
あなた
……ははっ………
肩が揺れる
(なまえ)
あなた
やっぱり
空を見上げる
(なまえ)
あなた
こうなるよな
ー人、また一人

視線を向けては、逸らし

関わろうとしては、やめていく

誰も近づかない

誰も手を差し伸べない
(なまえ)
あなた
………助けて、って言えばよかったか?
ぼつりと咳く

すぐに、自分で笑う
(なまえ)
あなた
………意味はないか

























静かな夜道

足音だけが響く

そのとき
……ずいぶんと、受け入れが早いな
低い声が、落ちた

びたり、と足が止まる
(なまえ)
あなた
……
振り返る

そこにいたのは一一

闇のような存在感をまとった男

オール·フォー·ワン
オールフォーワン
普通は、もっと取り乱す
男はゆっくりと歩み寄る
オールフォーワン
泣き叫び、否定し、壊れる
(なまえ)
あなた
……
オールフォーワン
だが君は違う
わずかにロ元が緩む
オールフォーワン
理解した上で、受け入れている
少年は、じっと見つめる
(なまえ)
あなた
……あんたは
かすれた声で問う
オールフォーワン
逃げないんだな
(なまえ)
あなた
当然
即答だった
オールフォーワン
その程度で怯えるようでは、この世界では生きて いけない
一歩、距離が縮まる
オールフォーワン
むしろーーーー
男の視線が、少年の牙と爪に向く
オールフォーワン
美しいとすら思う
(なまえ)
あなた
……は
少年の目が、わずかに見開かれる

初めての言葉だった
(なまえ)
あなた
………美しい、ね
くく、と喉が鳴る
(なまえ)
あなた
はじめて言われたよ
オールフォーワン
だろうね
男は淡々と言う
オールフォーワン
この社会は、"枠"から外れたものを恐れる
(なまえ)
あなた
さっき、よく分かった
オールフォーワン
なら話は早い
男が、ゆっくりと手を差し出す
オールフォーワン
来るかい
静かな声

しかし、拒否を想定していない響き
オールフォーワン
君のような人間が、居場所を得る方法をー一私は知 っている
夜風が吹く

少年の髪が揺れる
(なまえ)
あなた
………居場所、ね
小さく繰り返す

少しの沈黙

そして一一
(なまえ)
あなた
………いいよ
迷いは、なかった
(なまえ)
あなた
どうせ、もう
一歩、近づく
(なまえ)
あなた
いる場所もないし
差し出された手を見る

そして、そのままーー
(なまえ)
あなた
行くよ
掴む
(なまえ)
あなた
俺に"合ってる"場所に
男の口元が、わずかに歪む
オールフォーワン
賢明だ
その一言で、少年の未来は決まった

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