『はぁー、めっちゃ疲れた』
加賀美「今日、珍しく三本撮りだと思ったら」
不破「思いっきし体動かす系やったなぁ」
甲斐田「ですね~」
加賀美「今日も打ち上げ行きます?」
不破「行く行くー!」
甲斐田「今日は遠慮しときます」
『僕もー』
加賀美「剣持さんはいつもでしょう」
不破「じゃあな〜、もちさんと甲斐田ー」
加賀美「また次の撮影でー」
甲斐田「さよーならー」
『はーい、また今度ー』
『で、甲斐田くんのお話というのは?』
甲斐田「もちさん、僕気がついちゃったんです」
『なにを?』
甲斐田「とぼけないでください、手首のこと」
『あー、気づかれちゃいましたか笑』
甲斐田「気付きますよ、研究者ですから」
『それで、なんですか?止めようとしたって無駄ですよww』
甲斐田「ッッそんな苦しそうな笑顔で言わないでよ」
『ッそんなことないですよ』
甲斐田「もちさん…僕もちさんがどんな人でも受け止めてます」
「だからッ助けてって言ってよ!!」
(後輩にこんなこと言わせるなんて)
(でも、助けて欲しい)
『助、けて甲斐田くんッ』
甲斐田「もちろんですっニコッ」
「とりあえず手当てしましょ」
『はい、、』
…
『甲斐田くん、聞かないの?』
甲斐田「聞かないですよ、もちさんが自分から言いたいって思えるまで」
『僕が話したいって言ったら聞いてくれる?』
甲斐田「当たり前でしょ」
『実は、ーーー』
甲斐田「もちさん、一回現世から離れて桜魔に来てみますか?」
『ぇ、なんで?』
甲斐田「もちさんは逃げるっていう選択肢に目を向けてください」
『僕、逃げたよ?』
甲斐田「そうじゃ無くて、勉強しないといけないっていう空間から離れてみるんです」
「そうしたら心は軽くなるかもしれませんし」
『でも、いいの?』
甲斐田「いいですよ、だって夏休みなんだからひと夏の思い出作りってことで」
『ありがと甲斐田くん』
甲斐田「ふふっ、どういたしまして」
『でも、どうやって説明しよう』
甲斐田「そうですねぇ、、彼氏と同棲してくるとか笑」
『ボンッ///なんてこと言うんですか!!』
甲斐田「あははは〜」
『好きですよ、ずっと前から』
甲斐田「ッッ///えっ!?」
『どうかしました?』
甲斐田「今、ずっと前から好きだって//」
『えっと、、はい』
『ずっと前から(((』
甲斐田「僕に言わせてください」
「ずっと前から好きでした、僕と付き合っていただけますか?」
『、、はい!!』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!