まともに話せてなかった侑くんと2人きり。
冷たい空気が私たちを包む。
私たちは窓側の角名達の普段の席の
近くに座っていて、
│ 角名 治
窓│
│ 侑 あなた 銀
って感じ。
あなた「あ、侑くん?勉強しよ?」
とりあえず、沈黙から抜け出すために
そう声をかけると
侑「...あのさ。」
侑くんから話題をふってきた。
さっきまで机に顔をつけ伏せて
目を合わせなかったのに、
今は顔を机に付けたまま
真っ直ぐこちらをみている。
あなた「な、なに?」
髪の毛の間から垣間見える綺麗な瞳に
少しばかり心が鳴る。
侑「好きな人とかおるん?」
...え?
なんで、こんな状況に?
好きな人聞いていじりたいとか?
好きっていう人は特にいないけどさぁ!!
あなた「気になる人なら...」
そう、目を合わせず素直に答えると
侑「それって、俺以外の誰か?」
あなた「ま、まあそうだけど...」
そう答えた瞬間、侑くんは立ち上がって
私の方へと近づきそっと頬に手を当てる。
顔を侑くんの方へと向けられる。
目が会った瞬間に
唇が重なった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。