第64話

第27幕『地下より来る大罪人』〜後編〜
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2026/05/26 13:00 更新
【凛side】
〜東区 木ノ宮町 路地裏〜

(―終夜さんの気配が……しない……?おかしい……私の能力は、契約したら最後……その人物が◯ぬまでは………◯ぬ?………いや、でも…………)
意識を集中させて確認する。
(……微かに……する……)
生きている。それがわかっただけでも、安心感が違う。

「おれの相手ってキミ〜?」

声のした方を見ると、そこには茶髪の身長150cmほどの男が立っていた。
「相手、とはどういうことでしょう?私は戦う気はありませんが」
「きぐーだね〜おれもたたかう気はないよ〜だからさ〜キミ、ねてて〜?」

茶髪の男が手を強くグーの形に握った瞬間―

「?!」
足に上手く力が入らなくなり、地面にへたり込んでしまった。立ちあがろうとするも、足は動いてくれない。
「ありゃ……まちがえた……ごめんね〜じゃ……おやすみ〜」
また、強くグーの形に握ると、凛の意識は茶髪の男に引き寄せられるように、消えていった。



【遥side】
〜中心区 球ノ宮町 路地裏〜

怖い、怖い、怖い……今、遥は精神が壊れそうになるのを必死に堪えていた。

「おまえか?」
声が聞こえ顔を上げる。そこには身長が高い男がいた。
「………暴食だね、きみ」
「訂正する。能力は強そうだな」
「月食満……相手の能力を喰らう能力を持ってる……おれの能力……食べるの?」座り込んだまま上を見上げて問う。
「それが指令だしな」
「……ねぇ、聞かせてよ……それって痛いの」
「いや、注射で血を抜かれる?みたいな感じらしい」
「……そっか、じゃあいいよ……早く食べてよ………おれは、能力なんて―大嫌いだ」
警戒を解き、壁に寄りかかった。
「………初めてだ。食べて欲しいなんて言われるの……食いづらいじゃないか…………話くらいは聞くぞ……」
そんな言葉や仕草を見てか、男は優しく声をかけた。
「……君、いい人だね……悪い考えを持ってない……君がなんで大罪人の中にいるかわからないよ。君の話こそ聞きたい」
「ふっ……わかった。教えてやろう」
そう言って男は遥の横に座った。
「はじめに、俺は大罪人へ送り込まれたスパイだ。そして、色欲を◯したのは―俺だ」

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