第3話

彼の名は、赤葦京治
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2026/02/21 00:27 更新
三日月がとても綺麗に輝いている。

今日は鍛錬も終わったし、任務が何一つ残っていない。

疲れた脚を頑張って引っ張り出し、屋敷への道を歩いていく。
赤葦京治
こんばんは
肩を叩かれ、振り向いた先に、任務終わりである隊士が立っていた
角名倫太郎
こんばんは、
角名倫太郎
どうかしましたか?
俺に話しかけて来る人はなかなかいないものだったから、少し戸惑いを隠せずにいた
赤葦京治
いや、
赤葦京治
最終選別で、会ったの覚えてる?
角名倫太郎
……
角名倫太郎
はい、
赤葦京治
やっぱり、
なんかあったことあると思ったんだよね。


と、ニコニコと微笑みながら喋っている
角名倫太郎
なにか用ですか?
角名倫太郎
梟柱様の継子さんが
赤葦京治
……
赤葦京治
角名倫太郎だよね?
赤葦京治
狐柱様の継子
角名倫太郎
なんで俺の名前、、!!
赤葦京治
噂だよ、噂
赤葦京治
あのさ、
赤葦京治
俺今、話し相手がいないんだ。毎日のように猫に喋りかけてて
角名倫太郎
……
はぁ、とため息つきながら顔を顰めている
角名倫太郎
俺も、継子になってからは宮兄弟としか話し相手いなくて
角名倫太郎
同じですね、笑
赤葦京治
……
赤葦京治
無理に笑わないで良いよ
赤葦京治
実際俺も木兎さんの前だけ笑顔だし
角名倫太郎
そうなんですね
赤葦京治
うん
スンっと静かになる夜明け前

数分前まで喋っていたのに、少しの沈黙に耐えられなくなった
角名倫太郎
やっぱり、梟柱様の稽古は厳しいですか?
赤葦京治
うーん
赤葦京治
さほど厳しくはないよ。
赤葦京治
ただ、気分の上がり下がりがすごいから気を張ってる
角名倫太郎
……そうなんですか
赤葦京治
俺らって同期であってるよね?
角名倫太郎
はい
赤葦京治
敬語なくそう
角名倫太郎
いや、、
赤葦京治
俺の名は赤葦京治
赤葦京治
よろしく
なんともいえない圧があったから、断れなくてタメで話す事になった
彼の名は、赤葦京治
梟柱様の継子
好きな物は菜の花のからし和え
梟の呼吸の使い手
梟柱様に憧れて鬼殺隊へ来た
たくさんの情報を教えてもらった
角名倫太郎
俺は、角名倫太郎
角名倫太郎
角名って呼んで欲しい
赤葦京治
わかった。よろしく角名
角名倫太郎
うん、よろしく赤葦
赤葦に角名と名前を呼ばれた瞬間
胸が高まった
これが、友達ってやつかな?
赤葦京治
じゃあ、俺は稽古があるからまたね
角名倫太郎
うん、またね
俺達に明日があるなんて保証出来ない

明日にはいなくなってるかもしれない

眠ってるかもしれない

倒れてるかもしれない

だけど、赤葦は信用してまたねって問いかけているのだと俺は気づいた
角名倫太郎
……本当にすごい人だ

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