クラスがしーんと静まりかえる中、私は大声を出す。
みんなが私の方をギロッと見てきたけれど無視をした。
…もう慣れたし。
やる気のない声を上げ、面倒くさそうに顔を伏せるみんな。
ほんと、やる気ないクラスメートだな…。
…どうしようもないとはこの事。はぁ…。
国語の先生が居なくなると同時に、コソコソと話し始めるみんな。
私の名前がたまに聞こえるから噂してるんだろうな。…別にいいけど。
そう思っていると、クラス担任が入ってきた。
みんなが一気にピタッと動きを止めて席に着く。
この人達は子供?
もっと中2らしくできないの?
このクラス、まともな人少なすぎない?
…と、裏で思う。
先生は文句をつけてきた男子達を睨みながら言う。
あ、自爆したね。
やる気0の声が教室に響く。
…またこのパターンなの?
そう呆れつつも私は大きな声を出した。
そしてみんながギロッ!
ここまでがいつものセット。
もう慣れた、慣れたんだけど…やっぱり苛つくものはある。
…いい加減にしてよ、こっちだって苦労してないわけじゃないんだから。
そう思っているうちに勝手に表情が動いていて。
いつの間にか私はみんなを睨んでいた。
びくっと震え上がる子もいて正直驚いたけれど、それはそれでなんだか少しだけすっとした。
さっきとは違う大きな声で叫ぶみんなに呆れる自分がいた。
というか私、今日だけでこのクラスに何回呆れたっけ…。
来週から夏休みというのに私の疲労感は募るばかり。
どうも気分が晴れないな…。
私はそう考えながらカバンに教科書を詰め込んでいく。
すると突然、背後から声がした。
どうしたんだろう、そんなに急いで。
え…?何か今日あったっけ…??
あ、そうだった。………すっかり忘れてた。
れいが走っていくのを見ながら最後のノートをカバンに入れる。
そして素早くカバンを手に取り、玄関へと走った。
少し息を切らせながらみんなのもとに近寄る。
私はそう言うとみんなの先頭を歩いていった。
と、叫びながら近寄ってくるみんなに、思わず笑みが浮かんだ。
やっぱりいいな、こういうの。
私にとって最高の癒やし時間だよ。
学校を出たところでれいが話を切り出した。
ぽんぽんと行きたいところの案を出すれい。
て、てんこもりな夏になりそう…!
でも、絶対に楽しめるよね!
私は笑いながら話しかける。
そう言うと…もえが素早く返してきた。
おぉ、さすがゆか。情報が早い…!
てか、みんなそんなに早く決めてるんだ…。
もえの言葉にみんなで賛成し、足早に目的地へと向かった。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!