...こいつ...ッデリカシーなさ過ぎないか!?
まぁ、こういうのがこいつのいいところなんだろうけど。
あ、どうも。いもむしです。
もうすぐヒートです。こうたんにバレました。悔しい。
...っ!?
可愛くねぇって...!
こいつついに頭までおかしくなったか!?
そうやって、こうたんを適当にあしらい
こうたんが出ていった後、俺は一人になった。
...いつもはベッドで寝てるから分からなかったけど、こうたんがいないこの家って、結構寂しいんだな。
別に、ツンデレとかじゃなくて。
そう呟き、ちょうど横にあったソファに飛び込む。
そのまま、俺は寝てしまった。
ーーー
次に目覚めたのは、昼の一時。
その時、起き上がろうとしたらとてつもない倦怠感に襲われた。
「ヒート」。そう認識するのにそう時間はかからなかった。
今、なら動ける。
そう思った俺は、どうにかこの倦怠感をなくそうと足を動かした。
ーー
もうそろそろ終わりたいのにぃ...
そうやって僕は涙を流す。
今日は、珍しくKUNさんも会社に来ていた。
わざとらしく机に顔をつけると、彼は大げさに笑った。
彼は、これでも真面目なのだ。
これでも。だから、攻めたりするなどご法度。
攻めたりなんてしたら、現在のメンタルよわよわKUNさんは簡単に泣き崩れてしまう。
彼をじ...っと見つめていると、彼もまた見つめ返してくる。
が、圧に負けたのか僕のことを咎めてきた。
と、KUNさんと少しの談笑をしていると、玄関から軽やかな音が流れてきた。
客が来た合図だ。すこしでも残業はないように、と僕は走りながらインターホンへと向かう。
...インターホンを覗くと、そこには顔を赤らめたいもちゃがいた。
KUNさんが、気になったのかインターホンを覗いてくる。
つま先立ちだが大丈夫なのだろうか。
なぜKUNさんが恥ずかしがってるのかわからないが...
とりあえず、いもむしを抱えて例の倉庫へと足を早めた。
ーーー
[セリフだけとなります]
帰ると、なぜかKUNさんが怒っていた。
KUNさんの顔をよく見ると、耳まで赤くなっている。
一体どうしたんだ?全く持って意味がわからない。
今日一番の驚きだ。
僕の顔から冷や汗が出てくる。
...久々に病んだ気がする。
「ごめん」「ごめん」と泣き叫ぶ彼に、とりあえずラインで[大丈夫]という猫のスタンプを送っておいた。