ガラガラガラガラ…
学校に着いて1番初めに言葉を交わすのはいつもりうら
同じクラスで席も近かった為仲良くなった
高校から仲良くなった人で今のところ1番仲の良い友達だ
朝は、課題の話や授業の話題など何気ない会話をする
そんな日々に、今朝の会話は影を潜めていった__
放課後
ガチャッ…
放課後、俺は部活へと足を運んだ
部活は「放送局」
生徒会系の部活なため、「部」ではなく「局」と呼ばれている
部員は、3年生2名、2年生3名、1年生7名で
2、3年生は全員男子で、1年生は男子5人、女子2人だ
部長は、晴也先輩
フレンドリーで、人脈が広いが、いじられキャラ
女子部員の友達の兄らしくなぜか番長と呼ばれている
ガチャッ…
ちなみにアニキも同じ放送局
けどアニキは演劇部も兼部しているから、来る頻度は少なめ
放送局の活動は主に
・式典のマイク、緞帳、照明等の手伝い
・体育祭のアナウンス
・夏と秋に行われる大会への参加
の3つの活動がある
特に重要なものは大会で
声の部門だけでなく、脚本や編集を含めた部門等もある
というかそっちの方がメインまである
1番大きい大会、Nコン(NHK杯全国高校放送コンテスト)
その部門は4種類あり
・ラジオドキュメント部門
(声のみ、取材等に行き様々な社会問題等を取り上げる)
・テレビドキュメント部門
(映像あり、社会問題を映像と音声に纏め上げる)
・創作ラジオドラマ部門
(声のみ、物語の脚本を制作して演じ上げる)
・創作テレビドラマ部門
(映像あり、劇のように映像を使って演じる)
と別れる
(※第70回ラジオドラマ部門2位の作品「わっちゅわねーむ」が本当に面白いので是非見てみてほしいです)
↑
(「Nコンweb」で調べたら見れます)
2年生は夏の大会に向け、ラジオドラマを制作中
その間1年生は、伝統行事であるCM作りをしている
昔の先輩方の作品を見ると、「ファンタ」や「石鹸」等、その時々によって様々
その中で俺たちが選んだのは
『ねるねるねるね』
だった
理由は単純
「面白そうだから」
題材が決まってからは、
ねるねるねるねのどのような部分を紹介したいのか
何を見てくれる人に伝えたいのか
等の、台本準備に向けた議論が開始された
ちなみに番長が
「ねるねるねるね練っといて」
って言い始めたのを筆頭に
放送局員全員、「練る」で何か分かるようになった((
アニキが爆笑していたのはまた別のお話←
テクテクテク
バタン…
ガチャッ…
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
ガタンゴトン……ガタンゴトン……
送らないと
急な使命感が脳裏を駆け巡る
送ろうと1文字1文字打つごとに、心臓が跳ね上がる
怖い
もし、無視されたら
もし、拒絶されたら
そう思うだけで、指が震える
次は 西部 西部です
お出口は 左側です
テクテクテク…
ポチッ…
「久しぶり!急に連絡する時なんて言えばいいか分からないんだけどw明日とかって空いてる?空いてたら俺の家とかで遊ばない?無理だったら全然大丈夫!」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。