私の心臓が激しく脈打つ
吐きそうなくらいだ
半年ぶりに聞くその声に反応し顔が熱くなる
初めて恋をした日と全く変わらぬ姿で微笑む彼女から今すぐにでも逃げたいと感じてしまう
呼吸が上手くできない、話し方が分からない子供のように全く言葉が出てこない
そんな私に友梨が近寄ってくる
次の瞬間私の体は温かい体温に包まれた
私の大好きで大嫌いなあの子の髪の香りが私の脳内を満たす
この人は何を言っているのだろう
其れは私が言わなければならない言葉だ
嘘をついててごめん。謝れなくてごめん。好きでごめん。弱くてごめん。自分勝手でごめん。
私の罪なんていくらでも出てくる。
それなのに何故、彼女が謝っているのだろう
そう一息に言うと彼女の目から大粒の涙がこぼれ落ちる
友梨が真剣な眼差しで私を見つめる
友梨はこんな私のことをどう思うだろう。
そう考えただけで震えが止まらない。
顔を見ることが出来ない
ようやく本当のことを彼女に打ち明けられスッキリした気持ちとこれで最後なんだという気持ちが入り乱れる
友梨の言葉に救われる自分がいる。
恋心を否定されなかった安堵と、1番だと言って貰えた喜びで私の頭はいっぱいだった














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!