今日はブルーロック同窓会の日。
凛を起こして、ブランチを食べて、着替えて。
家を出る。
俺らが住んでるのは、
東京からそこそこ遠い場所だから
早めに家を出ないと間に合わない。
ぎゅ、と凛の手を握った。
マフラーの隙間から見える凛の耳は真っ赤で。
その赤みが、
寒さが原因では無いことを俺は知っていた。
息を吐くと、白く染まって見える。
もう完全に冬。
きっと、初雪も近いだろう。
物思いにふけっていると、
凛が時刻表が映ったスマホの画面を見せた。
次の電車は、
今の時刻の5分後に来ることを示していて。
田舎では真っ暗な時間帯に、
明るく光り出すネオン。
大勢の人達。
人が多いのが苦手な凛は、
不愉快そうに眉をひそめている。
出来るだけ早く、
落ち着いたお店の中に入れてやりたくて、
凛の手を引いて店を探す。
店の前に立ったとき、
ぎゅっと凛が服の裾を握った。
小さく俺の名前を口にする。
凛は、直ぐに服から手を離す。
ここ半年、ずっと凛と一緒に居たはずなのに、
今の彼の気持ちが分からない。
何故か、
凛が遠い場所に居るような感覚に陥った。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。