第10話

第10話
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2024/05/02 11:34

ヒーロー基礎学というものがあるらしい。



そして担当はオールマイト。

オールマイト
わーたーしーがー普通にドアから来た!!


不覚にも笑ってしまったのは内緒。



ヒーローを目指す人は、いや、目指していなくても憧れの存在。平和の象徴。



そんな人が来たとなればみんなテンション上がる。



もちろん私もテンション上がってるし、緑谷くんもテンション爆上がりだ。

オールマイト
早速だが今日はこれ!戦闘訓練!!


戦闘訓練かぁ…。いかにもって感じがする。

オールマイト
着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!


渡されたコスチュームを眺める。



うむ、やっぱりこのデザインお気に入りだ。








着替え終わり、みんながグラウンドβに集合する。



みんなかっこいいな。



そんなことを思いながら先生の説明を聞く。

オールマイト
君らにはこれから「敵組」と「ヒーロー」組に分かれて戦ってもらう!


瞬間、次々にクラスのみんなが質問をする。



おおぅ…オールマイト困ってますやん。



そして一旦落ち着かせ、カンペらしきものを見て説明を続けた。



可愛いなオイ。

オールマイト
コンビ及び対戦相手はくじで決める!だがこのクラスは奇数人、2人ずつ分かれるとなると1人余るね!


そっすね。

オールマイト
それもクジで決めることにするよ!1チーム3人にするんだ!


なるほどね。



私は尾白さんと葉隠さんのチームに入り、相手は轟さんと障子さんだった。



いやなんで??


なんでよりによって強いチームと戦わなあかんの??



なるほどこの世に神はいないということか。


負けやんこんなん。葉隠さん達で頑張って欲しいと思う。

さて、どうしたものか。




ちなみに私達はヴィランチームとなった。
皮肉かな?








緑谷くんと爆豪くんの戦いはえげつなかった。麗日さんと飯田さんもいたんだけど、そこの2人の、なんというか、今までの思い的な。


多分、幼馴染み故の何かがあるんだろうな。
中学から見てる私なら分かる。







結果は緑谷くんと麗日さんの勝ち。



でも多分、飯田さんが1番良かったと思う。
1番冷静に周りを見ていた。



と、人の心配をしている場合ではない。
次は私の番だ。









こうして戦闘が始まった。



体感2分ほど時間が経つ。



静かだ。



障子さんの個性は多分探索系。多分ね。
となると私達の居場所は分かっているわけで。



それでも核兵器から離れるわけにはいかぬ。
という芋戦法。



私達の方へは2人から来てもらおう。
ちなみに提案者、はい。私です。



コミュ障だけど頑張ったよ。2人が優しかったおかげだね。
感動して泣きそうだった。いや、割と真面目に。



こうして芋っていると、視界の端で轟さんの姿を捉えた。



やば。



咄嗟に2人を強く引っ張ってその場から離れる。


周りにシールドを張り、床を這う氷を防ぐ。



あっっっぶね。
動体視力鍛えておいて良かったあぁぁあ。



一旦息をつく。

葉隠 透
うわぁ…!ありがとう!危なかったー
尾白 猿尾
ごめん。俺ら反応できなかった
記義 陽琳
大丈夫!私も結構ギリギリだったし…


と、話している間にも氷が。



くそう。今話してる途中だったでしょ!邪魔しないでよ!と、ふざけておく。



今度は2人も避けられるみたいなので余裕を持って避ける。


そして次の攻撃をされる前に轟さんの後ろに素早く回り、力でなんとか拘束する。



だって攻撃系じゃないし。力でねじ伏せるしかないじゃないのよ。



おいみんな、そんなに驚くな。



女子らしくないことは私が1番分かってます…っ゛。



しかし相手は男。すぐに押し倒された。



あらやだ素敵♡




とはならないんです。顔が良かろうがなんだろうがこちとらコミュ障ぞ?

押し倒されて顔が近付きでもしたら思わず頭突きかますわ。



ゴンッ!!



と、多分痛いであろう音が響き渡った。



轟さんは少し痛がる。その間にまた2人の元に戻る。



うーむ。制限時間はあるから時間を稼げれば勝ちなんだけど、轟さんはそこまで待ってくれないよねえ。



モタモタしていたせいか、障子さんも参戦してきた。



めんどくせぇええええ⤴︎︎︎



もう私雄英辞めていいか?



いやだめだろ。情報収集はしっかりしないと。

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