「お待たせ」
みんなが信じられないくらい落ち着いた風貌になっている。
わく「久しぶり!」
「みんな落ち着いたね、かっこよくなった」
くろ「あんま褒めないで!笑」
ふう「髪切ったんや」
「竜生が短い方似合うって言うから」
たく「カップル羨ましいわコノヤロー!」
ニシタクは両手で掬った海水をかけてきた。
「ねえ!!やり返してやる!!」
追いかけ回しているとみんな楽しそうに走っているから、
あの幸せが戻ってきたみたいで嬉しい。
春の海はまだ寒いから、中には入れないけど
足を入れてみたりして遊ぶ。
湧たちがヤンキーをやめてからの話とか、これからどうするとかいろんな話をして笑った。
わく「みんな、あのアイス買おう」
「今春だよ?あのアイス屋さんないでしょ」
わく「あ、そっか!じゃあ自販機でいいや」
各自好きな味を買って食べる。
うち「あなたがヤンキーに絡まれてアイス落としたの思い出した 笑」
とあ「あったよな 笑」
「あれはまじでキレた」
わく「あん時の俺は世界で1番イケメンだった」
「馬鹿じゃないの 笑」
食べ終わって、解散することに。
「最後に会うのがここでよかった」
わく「あなたはずっと最高の友達」
「ありがとう。みんな」
「バイバイ!」
お互い反対方向に歩いていく。
こうして私は新たな1歩を歩みだした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!