第26話

キズナガカケルシルベ
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2021/01/17 22:00 更新
「キズナガカケルシルベ」

ハジメの城、

ダイを探していたリッカとツバサが
一旦戻って来た、

ツバサ)どう、ダイちゃんいた?
(リッカの元へ駆け寄り)

リッカ)いない、湖近くの森はいなかった。

ツバサ)俺も、庭園まで探したけどいなかった。

2人はアオイ達といるソウシを見つけ

リッカ)ソウシ!シキは研究塔にいた?
(ソウシの元へ歩きながら)

ソウシ)はい、シキさんとは研究塔で会いました。
ダイさんが居ないのを伝えたら探してから
合流すると言って古城の方へ

リッカ)古城って、なんでそんな所へ..

ツバサ)でも、まだそっちは探してないし
俺も行ってみる!リッカは入れ違いになったら
困るからここに居て!
(そう言って部屋を出て行く)

リッカ)ツバサ!...もう。

ツバサとは入れ違いでコウキとマモル、
さらに管理塔のカイとモリヒトも合流する

コウキ)着いたぞ、マモル。
(マモルに肩を貸しながら歩き)
マモル)うん。
(少しふらつくがなんとか立ってる状態)

カイ)ありがとな、2人のおかげで世界はなんとか 安定させられた。

マモル)アラタくんにも手伝って貰ったけどね。(力なく笑って)

モリヒト)俺は報告に行って来ます。
(ハジメの方へ)

ハジメ)世界の為に頑張ってくれてありがとう。(頭を下げて)これで、思ったよりも早く世界を
移動させる事が出来る。
(外へと歩き出し)

モリヒト)どこへ行くんですか?

ハジメ)セフィロトへ、
直接新しいセフィロトと繋ぎ世界を移す為にね。
君達は新しい世界へ避難する事、
この世界にはあまり時間が残って無いから。
(セフィロトの方へ飛び去る)

避難を始めるメンバー、

カイ)リッカは行かないのか?

リッカ)俺は、シキ達を待つよ。

こうして、リッカを残し避難を始めるのだった





古城近くの森、

ダイ)囲まれてるな、なんなんだこの影は。

未だに森の中にいる2人は、得体の知れない
影に囲まれて身動きが取れなかった

カケル)分かりません、触ってみましょうか。
(そっと影へと手を伸ばして)

ダイ)ッ!やめろ、カケル!
(とっさにカケルを引き止める)

ひらりと葉が影に落ちると音もなく崩れて消えた

カケル)うわぁ!どうしましょう、ダイさん!
(怯えてダイにしがみつき)

ダイ)囲まれてる以上、
上に逃げるしかなさそうだな。
(上を見上げながら)

カケル)でも、さっき失敗したじゃないですか!

実は囲まれてすぐに上に飛んで逃げようと
したのだが、飛ぶと塞ぐように影も飛んでくる為、
逃げることが出来なかった

ダイ)仕方ないだろ、時間もなさそうだしな。

影は徐々に包囲を狭めて2人を吞み込もうとしていた
その時、幹を影に呑まれた大木が耐えられず
2人の方へと倒れて来た

メキメキ、バキ!

カケル)危ないダイさん!
ダイ)チッ!

避けようとするが逃げられるほどのスペースは無く
ダイはカケルを庇うように引き寄せ目を閉じた....
のだが、大木は倒れて来なかった

シキ)ようやく見つけた、探したぞ。

大木はシキの羽技により途中で止まっていた

ダイ)シキ!...どうしてここに。
(気まずそうに)

カケル)シキさん!助けに来てくれたんですか!!
(喜んで)

だが、シキも影の包囲の中に入ってしまった為
状況はあまり変わらない、
2人は影について分かる事をシキに話す

シキ)なるほど...困ったな。
(腕を組み考えながら)

ダイ)羽技での強行突破も考えたんですけど。

カケル)俺の魔術も含めて全部飲み込まれちゃって
効かないんです。

シキ)それはどのように使ったんだ?

カケル)影を追い払おうとして、
直接ぶつけてみたんですけど。

シキ)直接...なら、間接的に追い払うではなく
抑え込む形で使ってみるか。

ダイ)抑え込む?

シキ)ああ、この大木を使う。

シキが考えた方法は、
まず大木を細かく分断してその破片を
シキの羽技で巻き上げ円形の道を作る
影が破片を飲み込もうとしてる間に
中を通り抜けるという方法だった。

シキ)幸いにも、影の飲み込む速度は速くない
だからそれで充分抜けられる筈だ。

ダイ)なるほど、やってみる価値はあるな。

カケル)みんなでここを脱出しましょう!
(オー!と拳を上げて)

まずはダイの羽技で大木を細かく分断していく、
そしてカケルの魔術で
シキの羽技が使いやすいように並べていく、

カケル)準備完了です!

シキ)早速始めるか、影もだいぶ狭まってきているからな。ダイはカケルを抱えて飛べ、
3人で飛ぶより早いだろう。

ダイ)はい。
カケル)よろしくお願いします!

シキ)始めるぞ。

シキが羽技を使い木片を巻き上げていく、
やがて道が出来た、

シキ)先に行け、ダイ。止まるな、振り向かずに行けいいな。

ダイ)はい!(道の中へ飛び上がる)

ダイが飛ぶ刹那、、

シキ)すまなかった...。

そう、聞こえた気がした...

振り向かず、真っ直ぐシキの作った道を飛び上がる
ダイ。

カケル)ダイさん!ダイさん!

カケルが叫ぶ、やがて道を抜け森の上空へと抜けるここまで来ると影は追って来なかった

カケル)ダイさん!
ダイ)カケル?どうし...

カケル)シキさんがついて来てません!!

その声に通った道を見る、シキは飛ぶ事なく
その場にとどまっていた

ダイ)どうして!(戻ろうとする)

シキ「戻って来るな、お前達は先に行け」

カケルのポケットから白い羽根がふわりと出て
シキの声を2人に届けた

ダイ)なんで!アンタが残ってんだよ!!

シキ「道を効率よく動かす為には下から見て適切に処理するしかなかった。」

ダイ)それなら、俺が!

シキ「馬鹿を言え、お前に精密な羽技の制御は
まだ無理だ、それに俺ではカケルを抱えて速くは
飛べない。適材適所ってやつだ。」

ダイ)ふざけんな!!

シキ「ふざけてなどいないさ、ハジメの城へ行け、避難指示が出ている。そこで助けを呼んで来てくれ。」

そこでヒラリと羽根が落ちる、、

カケル)おわっと!(羽根をキャッチ)

ダイ)くそ!
(カケルを抱えたまま城の方へ飛ぶ)

カケル)ダイさん!

ダイ)言われなくても分かってる!!
(悔しげに噛み締めて)

影の進行速度、古城から城までの距離、
どれだけ速く城へ辿り着けても助けを求め
シキの元へ戻るのは不可能...

これはシキの優しさ、2人を守る為の嘘
脱出プランを立てた時からシキは
自分を助かる数に入れてなかったのだ

ダイ)馬鹿野郎!!!

1人森に残ったシキ、

シキ)ふっ、行ったか。
(その場に座り込む)

その間も徐々に影は近づいていて

シキ)これが世界の最後...
完全なる無に還るとゆうわけか。

心残りが無いわけじゃない、正義感でも無い、
ただ託したいとそう思えるほど、
ダイは成長していた

・・・

城へと向かうダイ、その時だった

ツバサ)ダイちゃん!カケルも一緒だったのか!(城の方から飛んできて)

ダイ)ツバサ!!カケルを頼む!
(ツバサにカケルを預けると引き返す)

ツバサ)へっ?ダイちゃん!待って!!

カケル)俺は自分で城に行くので、
カケルさんはダイさんを追ってください!
シキさんが大変なんです!!

カケルは起きた事をツバサに話した、、

・・・

シキの元へ急ぐダイ、森へと戻って来たが

ダイ)嘘...だろ...

森はすでに影に呑み込まれていた、、

ダイ)シキ!!!

必死にさっきいた場所を探す、影が蠢くだけで
見つからない思わず飛び込もうとした所を
ツバサに止められる

ツバサ)待った!!こんな所に飛び込んだら
無事じゃ済まないから!!

ダイ)どけ!ツバサ、シキを助けないと!!
(声を荒げて)

ツバサ)分かってる!!
闇雲に探しても意味ないだろ!

ダイ)時間が無いんだ!!

グイッとツバサに引き寄せられる、

ツバサ)分かってるって言ってるだろ...
俺だってシキを助けたいんだからさ。
(ダイの胸ぐらを掴んで、低く冷静に)

ダイ)っ!(怯む)

ツバサ)俺に任せてよ、影に覆われてるなら
それよりも強い光で照らせばいいだろ!

ツバサが魔術で炎を生み出す、
まるで太陽のような強い光が影を祓う

ツバサ)今のうちに探して、ダイ!

ダイ)任せろ!

影が晴れた場所をから探していくやがて、
シキの姿を捉えた

ダイ)見つけた!(シキの元へ)

ツバサ)早くね!持たないかも...

影を祓い続けてはいるが、祓う側から
影が伸びてきて維持するのが精一杯だった、

ダイ)シキ!
シキ).....ダイ?..何故、戻って来た...
(弱々しく)

ダイ)言っただろ、
俺は誰の言いなりにもならないって!!

弱ったシキを抱え、再び飛び上がる

影が2人を捉えようと伸びる、

ツバサ)ダイちゃん、シキ!速く、こっちだ!!

ツバサの誘導もあり森を脱出する事に成功するが
気付けば3人は暗い霧に包まれていた

ツバサ)マジかよ!また光で、

再び祓おうと光を当てるが、
霧は晴れることなく広がっていく

ツバサ)囲まれちゃったね、ダイちゃん。
ダイ)しまった、方角が分からない。

シキ).....。

霧に包まれ身動きが取れなくなってしまった3人...

・・・・

ハジメの城、

カケルが城へ到着する

リッカ)カケル?1人なの。ツバサに会わなかった?
ダイとシキも見てないかな?
(カケルの方へ歩いて)

カケル)うわぁーん!リッカさーん!!
(リッカに抱きつく)

リッカ)何か、あったの?
ゆっくりでいいから教えてくれる?
(真剣にゆっくりと)

カケル)実は!

再び起こった事を伝える、カケル

・・・・

霧に包まれた3人は、

ツバサ)とりあえず、進むしか無いでしょ。

ダイ)そうだな。シキ、平気か?
(抱えたまま、声を掛けて)

シキ)本当に...無茶ばかりだな、お前達は。
(意識がはっきりしたのか呆れながら)

ツバサ)お前が言うな!
ダイ)アンタが言うな!
(2人同時)

その時、霧の向こうから歌と微かな光が揺らいで見えた、

♪♪〜

ダイ)この声...

ツバサ)リッカだ!!あの光の先に城がある!

ダイ)行こう!!

3人は歌と光が導く方へと霧の中を進んでいく

・・・・

城では、

リッカ)♪♪〜(どうか、届いて!)

バルコニーへ立ち、癒しの魔術を乗せて歌う、
それを更に魔術で彼方へ....

やがて、

ツバサ)リッカ!

3人が城へ到着する

リッカ)ツバサ、ダイにシキも良かった!
(歌うのをやめて駆け寄る)

ダイ)リッカ、シキを!
(シキをリッカに診てもらう)

シキ)平気だ...

リッカ)意識はあるみたいだね、
治癒するからじっとして。(魔術を使う)

カケル)みなさん、無事で良かった〜!!
(手を広げながら駆け寄りダイにしがみつく)

ダイ)悪い、心配掛けたな。

ツバサ)ほら、早く避難しよう!

リッカ)そうだね、行こう。
(シキに肩を貸して)

5人はやっと避難を開始するのだった。


つづく

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