第2話

原因探索
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2022/08/13 15:57 更新
「僕は今日、四季隊長の命でアランと一緒にお互いの隊の設備を確認するために監獄塔に向かっていたんだ。
僕の隊の本部からアランの隊の本部はかなり遠い。だから先に僕は走って本部に行って、他の隊員たちは乗り物で行きがてら道中で何か事件とかがあったら解決するように言っていたんだ。
それで僕は監獄塔まで走って行った。
ここまでで特に普段と違った事はしていない。

監獄塔についた僕はまず、アランのいる最上階に向かった。途中でビリアンに会ったから少し雑談をしてまたすぐに上に向かった。
ちなみに話した内容は最近任務はうまく言ってるかとかお互いに弱いところを強化するために一緒に鍛錬しようとかそういうこと。

そして最上階についた。ここでやっとアラン登場。アランと今日の設備確認をしてそのまま隊員も到着。お互いの隊員同士の挨拶をした後、監獄塔の設備点検をした。僕から見てもここまでは問題なかった。
けど、次の瞬間。僕はアランと話し終えて最後の確認の指示を出そうとして最上階を出た途端、この部屋に飛ばされた。」

「いやいやいやいや!ちょっと待てーい?!」

突然、歌織は淡々と話していたファルドラの言葉を妨害した。
ファルドラは話終わっていないのにも関わらずいきなり話を妨害してきた歌織をじっと睨みながら言葉を紡ぐ。

「なに、まだ話終わってないんですけど、僕の説明に何か問題ありました?」
「そういうわけじゃないですけど。部屋出たら飛ばされたとかありえないでしょ?!」

確かにもっともな意見だった。普通ではあり得ない、怪奇現象と言っても差し支えない現象が突然飛び出したら誰でもそうなるだろう。
他にも話の中に色々とツッコミどころを見つけてしまった歌織は自分の意見を口にした。
が、アランがその意見に反論をする。

「いや、監獄塔は以前異質姫に訳の分からない物質に変えられている。そもそも今まで何もなかったから疑ってなかったが、その異質な物質の影響でなんらかの異変が起きてそちらに飛ばされたとしてもおかしくはない。問題はなぜ今更になってそんな事態が起きたか、だが…」
「アラン、僕の話の続き、話して良いか?」
「あ、悪い。話してくれ。」
「もうすぐ話し終わるから。質問とか後で受け付けるから少し静かにしててくれ。」

ファルドラは真面目な顔をして考察し出したアランを苦笑いしながら止める。
そして再び話を始めた。

「この部屋に飛ばされた時僕はかなり混乱した。今までこんなことなかったからな。とりあえず敵が攻撃してきたかと思って身構えた。けど能力の気配も人の気配もしないどころか無害な人の気配がたくさんあったからひとまず大丈夫だと判断した。

とりあえずパソコンで位置を調べてみても地図はバグっていた。不安になって地球防衛軍のことを調べたら出てきたけど、なんかこっちのネットと混ぜこぜになっていて、そこでやっと世界そのものに違和感を感じて能力を使ってみたけどここが今までの世界と違うってことしかわからなかった。今度はオーラを使って日本丸々調べたらまあ…全然違う世界だった、と。

ひとまずこの事をアランに報告しようとしたところでこの人が帰ってきた、という訳だ。」

「なるほどな…今の話からは原因はさっぱり分からないな。」
「私はこの話そのものがさっぱり理解出来なかったよ、こんちくしょー。」
「質問ターイム!さ、僕の話の不可解なところ全て洗い出していこう!まずアラン!」

疑問を我慢しきれていない歌織は見事にスルーされ、指名されたアランは少し考え事をしてから質問を投げた。

「じゃあまあ素朴な質問から。飛ばされる前や飛ばされた時、誰か敵っぽい気配を感じたか?」
「いーや全く。」
「じゃあ次。以前敵を逃したことはあったか?」
「いや、敵は毎回完膚なきまでにケチョンケチョンにしてるし確認だって怠ってないからないはずだ。」
「まあ当たり前だな。じゃー次。


ここにいるこいつはお前の偽物ってことで間違いないな」


「「…は?」」

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