その日の夜。寝る準備を済ませ、布団に入った途端、眠気が俺を襲い、すぐに寝入ってしまった。
『なぁ、運命の赤い糸って知っとる?』
あ、またこの夢だ。でも、毎回のように、この男の子の顔がぼやけている。君は誰なんだ?
『知らんの?じゃあ、教えたるわ。この運命の赤い糸はな、結ばれるであるである人達を繋いでる糸やねんて。だからな...』
いつもここで目覚めるのに、今日は長いな...
『...こうしたらさ、俺たち離れ離れになってもな、一生結ばれてんねんで!』
そう、男の子が言った瞬間。見上げると、男の子の顔のボヤが無くなり、素顔が見えた。
...え?
あの男の子が、康二くん?












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!