目を開いてもみえるのは横からの光だけ。
それもうっすらと明るいのが認識できるレベル。
ごく僅かにエンジンの音と自分自身が揺れている気がする。
少しハイトーンな声とでかく太い声が聞こえた。
緋八マナだけじゃないの………?!
大丈夫、落ち着けわたし。
とりあえず状況把握しなきゃ。
後ろで拘束具みたいなものを腕と足とで繋がれている。
おそらく車の中だったらトランクであろう。
トランクに寝っ転がっているなら覗かないとトランクの中は見えないから…
なんとかして拘束具外さないと…
腕と足を動かすたびガチャガチャと音を鳴らす。
おそらく手錠のようなもの。
腹立つ…
プシューーーーー
空気が抜けるような音と共に何かが私の顔に吹いてくる。
んだこれ…
何ここ、暗いし怖い。
牢屋…?まさか捕まった?
手元を見たら頑丈な手錠、足元には足枷。
スーツも脱がされてあって、白い無地のワンピースに着替えさせられている。
ナイフもピストルも獲られた。
終わったんだけど…
カシャン!!
さっきのバカうるさい声のやつとは違うやつ。
でもこいつもなかなか声は太め。
すっっっっごい目を逸らして汗ダラダラだけどなんだこいつ。
とりあえずこいつもあの三人の仲間。
さっきのカシャンって音は彼が牢屋の金属に触ったからであろう。
いや、なんだこいつ、全然目を合わせねぇ…













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!