あなた sitenn
電気が消えていく住宅街の路地で 、
なぜ 、私が小型怪獣と化した 日比野 と 市川 を追いかけているのか 。
話は少し前に遡る___…
搬送先の横浜南総合病院にて 、
日比野 の足のレントゲンを片手に 、2人に怪我の具合と入院期間を伝えていた 。
しゅん…とうなだれる 日比野 を横目に 、
私は深くため息をつき 、近くにあった丸椅子に腰掛ける 。
市川 は曖昧そうに口ごもり 、 日比野 へ視線を向けた 。
そう言うと 、 日比野 は自信なさそうにははは 、と苦笑いを浮かべる 。
… 日比野 の年齢は32歳 、
ギリギリ入れる歳ってところだ 。
私はそれだけ言い 、重い腰を上げる 。
2人に軽く手を振り 、私は病室から出た 。
この病院の責任者に2人の容態と入院期間を話し 、
その手続きを終わらせた後は基地に戻ってまた書類作業…
連続で続く仕事が 、私の背中にズシッと乗りかかる 。
首のコリを手で解していると 、
さっきまで手元にあったはずの書類が無いことに気づいた 。
私はすかさずその場でUターンし 、病室へ戻ろうと足を進める 。
その時 、驚愕するかのような声が聞こえてきた 。
何かあったのかと思い 、私は急いでで廊下を走る 。
すると 、小柄なじーさんが病室のすぐ側で腰を抜かしているのが見えた 。
じーさんの背中を支えつつ 、病室の中へ視線を向ける 。
そこには___…
病室の中のすぐそこに 、ドクロのような怪獣がこちらに不気味な笑みを浮かべ 、立っていたのだ 。
それに加え 、じーさんは気絶し 、
市川 がその謎の怪獣と普通に会話をし 、
なにより___…
その怪獣から 日比野カフカ の呪力を感じた 。
サイレンの音で看護師や医師 、患者が段々と廊下に出てくる 。
そんな中 、怪獣は 市川 と窓を破って逃走 。
私は怪獣の後を追うため 、じーさんをその場に寝かせ窓から飛び降りる 。
あれは 、まだ怪獣知識が浅い私でも分かるほどの 、圧倒的な強さを持っているのが分かると同時に 、
私の“ 六眼 ”が 、あれを正式に“ 日比野カフカ ”として捉えた___
___ここで話は冒頭に戻る 。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。