第4話

4
2025/01/19 15:00 更新
ん、あっ。
ココアを口に流し込むと、口と歯と喉が火傷しそうになった。改めて口に残ったココアを舐めると、市販のとは違って、カカオの香りが口いっぱいに広がり、違和感の無い甘さがとても美味しかった。
 
ご馳走様です。
マグカップを持ったまま、部屋を抜ける。扉から出ると、目の前には大広間?があって、“カルマ”さん、“ファルカ”さんと知らない人が三人ほどいた。一人は目つきが鋭い男性で、一人は私より小さい男の子、三人目はセーラー服を着た中学生くらいの大和撫子。バリエーション豊か?な人達が其処には居た。
“カルマ”
お、来たね。
______
この人ォ?
______
待ってました!
“ジャック”
どうも。
ヒッ…!?
この声。あの時と同じだ。少し怖くなった。狼のような目が自分を捉えている事が何と無くわかる。
だっ、誰ですか…、
“ジャック”
ああ、紹介が遅れた。
“ジャック”
俺は砂崎射寓。“ジャック”とでも呼んでくれ。
砂崎射寓。それが目の前にいる青髪の名前らしい。てか、コードネームとかそんなので話し合っているのかとか思ったけど、別にそんな事ないっぽい。思いっきり名前を出してきた。
えー…と、射寓さん?あなたが誘拐?してここまで連れてきた?
“ジャック”
慌てんな_____とは言えないな。こんな誘拐紛いの事をしでかした俺には。
“カルマ”
まーま!落ち着いてくださいよ!
“カルマ”
一応、受け入れてるみたいですし。
自分をここまで連れて来た犯人_____砂崎射寓こと“ジャック”さんは見た目に反して、意外にも素直?だった。落ち込んだ姿を“カルマ”さんが慰めている。

__________正直、可愛いなと思った。
______
次、アタシ!
“プラム”
アタシは“プラム”!梅だから“プラム”だよ!宜しく♪
______
僕は
“ヴァンシー”
“ヴァンシー”。それ以上でもそれ以下でもないね。
“ヴァンシー”
ま、宜しく。
見るからに大和撫子の片方は意外にもキャピキャピしていた。馴染みやすそう…とか思ったけど。水色の方は“ヴァンシー”と言うらしい。確か、死人が出ると泣いて知らせる妖精だっけ?それ以上でもそれ以下でも無いのは、まあそうだけど。
“プラム”
じゃあ君!君は“ミオ”にするね!
“カルマ”
それがいいと思うよ?
“ファルカ”
改めて、宜しくお願いしますね?“ミオ”さん。
“ヴァンシー”
…宜しく。
“ジャック”
宜しくな、
“ミオ”
は、よ、宜しくお願いします。
“ジャック”
さて、入団するとなれば、本部に連絡しなきゃならんが。
“ファルカ”
大丈夫ですよ、“ジャック”さん。もう連絡はしてあります。
“カルマ”
さっすがー!!
「できる秘書」の様に、あるはずの無いメガネの蓋をクイッと上げる“ファルカ”さん。“ジャック”さんが言う前に電話している時点で、凄いメイドさんだろうなと思う。
“ファルカ”
ま、私には本部のコネクションが御座いますので。
“ミオ”
それって、どのくらい…?
“ファルカ”
そりゃあ勿論、もう最大限には。
“ミオ”
ひえ…
どうやら、“ファルカ”さんは本部に最大のコネクションがあるらしい。……どうしてそんな凄い人が支部に来たんだろう。今思ったけど、此処支部なのか。随分と大きそうだけど。
“ヴァンシー”
…はい、これキャンディ。
近づいてきた“ヴァンシー”くんから手渡されたのは、カラフルな紙に包まれた、小さな物。“ヴァンシー”くんが言うに、「キャンディ」らしい。確かに、口へ入りそうではある。
中を開けてみると、水色の透き通った小さな塊。これはまんま、キャンディだ。
“ミオ”
良いの?
頭を元気よく縦に振る。口に放り込めば、すぅーっと口のなかに爽やかなミントの香りが立ち、飲んだことのあるサイダーの味がする。なんか、お腹いっぱいになる様な味だ。
_____いつも、夜ご飯の代わりに食べていたからなのか?
______
承りました。こちら本部。
“ケイ”
“ケイ”で御座います。どうしましたか?
“ファルカ”
ああ、“ケイ”ちゃん?
“ファルカ”
新入りが入ってきたから、それについての連絡を…
“ケイ”
まあ!“ファルカ”さんでしたか!
“ケイ”
新入りの連絡という事で、宜しいですね?
“ケイ”
名前とか…分かります?
“ファルカ”
“ジャック”様によれば、「ミトロギ」…「ミオ」との事だけど。一応、「ミオ」で良いと思うわ。
“ケイ”
了解致しました!データベースに入ったので、
“ケイ”
いつでもこちらにどうぞ!
“ファルカ”
…助かるわぁ。
“ケイ”
いえいえ!お役に立てたなら、良いですよ!
“ケイ”
それでは!
“ファルカ”
そちらも頑張ってね〜

プリ小説オーディオドラマ