俺は1つのアニメを見ていた
無駄に大きいテレビが、
俺の憧れのキャラクターを写していた。
ぽつり、一人言を呟く。
俺の親は毒親だった。
俺の夢を勝手に医者だって決めつけて……。
俺の本当の夢をバカにして、けなして……
俺はアニメの影響でこんなことを言い出したんじゃない。
本当はそう言えたら良かった。
だけど、俺には勇気がなかった。
俺は海が大好きだった。
たまに現れる海の動物や、魚と泳いだりすることが唯一の俺の癒しだった。
海はキラキラ光ってて、ものすごく綺麗で、色鮮やかで……
海で、思いのままに冒険して、
宝を見つけて、仲間と幸せを手に入れる___
それが、俺の夢で……
でも、俺には仲間や友達も、思いのままに行動する勇気も無い
俺は医大を落ちた。
これからどうしようと迷っていた……
そんな時に、ふと思い出した。
昔諦めた夢を思い出した。
俺の、唯一の友達の2人……
その2人に会うために、俺は町内会に向かった。
俺が次の言葉を続けようとした瞬間、ばぁちが言った。
ばぁちの目は小さい頃の俺と似て
目がとにかくきらきら輝いていて
ああ、本気なんだな、と本能的に悟った。
そう言ってるぅちゃんはにっこり、笑顔でこっちを見てきた
……俺、そんなにポンコツに見られてたんだ……
賑やかな俺らはその彼の元へ歩いて向かっていったんだった。
……後ろに、何か人がつけているとは知らずに……












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!