いや、本当に嫌だ
おれはもともと、ロイヤルソードアカデミーの生徒があまり好きではなかった
気取ったおぼっちゃんばっかで、いたずらしようもんならくどくど叱られるし
そう、この寮は上空にある。
すると、急に自室の扉がバタンと開いた。
けらけらと笑いながら扉の外に立っていたのは、制服に身を包んだユンだった
そう、かなり前おれが居眠りしている間に寮長が決まっていたんだっけか
あと、元々は廃寮だということも後々知った
談話室に向かうと、そこには箒を片手に全員が待機していた
すると苑で、おれはあるアイデアを思い付いた
なぜばれたし()
「「飛び降りる?!?!」」
そういっておれは、躊躇なく飛び降りた
「「はい、寮長!」」
人ごみの中、ケイト先輩と監督生とともに教室へ向かう
ふと上空から音がしたと思うと、そこには
慌てて受け止めようとするが、
辺りの空気に、亀裂が入るような感覚にとらわれる
すると、落ちてきたやつはふわりと、着地した。
はっ、と我に返る
すると、少し離れたところから声がした
人ごみをかき分け、学園長の後に続いていく知らない人たちを、オレ達はただ、茫然と見送った
そこは、講堂の前の小さな個室だった
小声で言ってきたのは、ユンだった
歩きながら小声で返す。
すると学園長が扉を開け、中に入り声を張り上げた
ざわついていた講堂が一気に鎮まる
一人ずつ前に出て挨拶を簡単に済ませ、さいごはおれの番になった
すると、周囲にざわめきが広がる
すると、一人の生徒が手を挙げた
ぎくり()
そうしておれの学校生活は、幕を挙げたのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。