「またそれ見てるのかよ」
ぶっきらぼうな声に、弟は画面から目を離さず短く返事をした。
リビングに流れるのは、最近やたらと再生されているアイドルの動画。兄はそれを見るたび、理由のわからない苛立ちを覚える。
「そんなの、何がいいんだか」
「兄貴には関係ないでしょ」
言葉を交わせばすぐに火花が散る。
周りから
“不仲な兄弟”
と噂されるのも無理はない。
けれど、互いの存在が生活の中心にあることだけは、どちらも否定できなかった。
弟は知らない。
その画面の向こうで笑う“推し”が、毎日口喧嘩をしている兄本人だということを。
そして兄もまた知らない。
この秘密が、二人の日常を少しずつ揺らしていくことを。
みんなだいすきあのペアです((
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。