【kyng視点】
実際は真逆で、ずっとハイテンションで身を乗り出して喋っている。
【あなたの名前(カタカナ推奨)視点】
彼から話しかけてくることはないが、私が話しかけると冷たいけど意外と返事をしてくれることに気づいた。
名札を横目でちらっと見て言う。
言い争いをしている間に最後の目的地についたようだ。ロウが車を止めた。
ふてくされた私はトラックの荷台のふちに乗り、足をバタバタさせながらロウを待った。
あんな細い身体でよくこんなにたくさんの荷物を一人で運べるな、と思う。
配送業の人って基本的に何人かで作業するイメージだったので驚いた。普通の住宅街の配達ならまだしも、こんなたくさんの量を…
配達が終わったロウは運転席に戻り、車を走らせた。
ふわあ、とあくびをして言った。
それを聞いてロウは眉をひそめた。
そうだ、王宮に帰るのは確実に10時は過ぎる。なんと言い訳をしようか考えてもいなかった。
やだなあ、ばれたらしばらく外出禁止かな…
外出禁止期間は本当にきつい。
いつも以上に監視の目が厳しくなり、トイレさえ使用人が扉の外までついてくる。
だがそんな心配より睡魔が勝ち、言い訳のことは起きたら考えよう、と思って目を閉じた。
目が覚めてしばらくぼーっとしていると、行きに通った見覚えのある道だと分かった。
ロウは運転をとめる気配はない。
お店が閉まっているならしょうがないけど、行きたかったなあ…としょげていると、ロウが信号で止まっているうちにポケットからささっと何かを取り出して私に差し出してくれた。
飴はぶどう味だった。おいしい。
飴を舌の上で転がしていると、ロウが話しかけてきた。静かにしろと言ったのはロウなのに。
ロウはなるべく目立たないところで車を止めてくれた。
ロウは不機嫌そうになにか言いかけたけど、私は手を振って逃げるように走っていった。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。