第8話

#7 消えたイベント
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2026/06/14 01:00 更新
【2階東館 廊下】
_紀子@きこ_
紀子きこ
…さて、今日はイベントの日ですわね
ある日 いつも通り交流ホールのある廊下まで来ていました
けど___いつもは楽しみなワクワクが
なぜか ざわめきの方が勝ってしまうのはなぜなのでしょうか_____
理由はわかりません
いつもなら すぐに到着する時間が今日だけは長く感じましたの
_紀子@きこ_
紀子きこ
(どうしてでしょう…最近は純粋に楽しめるようになっているのは)
「勤勉」と呼ばれていた私が 秋彦さん達と出会って徐々にほぐれていく
そんな感触が 私の中で残っていました
自分にそう言い聞かせて 交流ホールの付近までやってきました
扉を開けようと ドアの前に立った瞬間____
_紀子@きこ_
紀子きこ
(…どうしてでしょう、なにか…入ってはいけない予感がします)
何か 開けてはいけない___そんな予感がしたのです
子供
あっれ~?今日イベントないのかなぁ?
ふと聞いたことある声が聞こえてきました
_紀子@きこ_
紀子きこ
…あら、秋彦さんでしたのね
それは聞き覚えがある声で 私は即座に声の主を当てます
_秋彦@あきひこ_
秋彦あきひこ
分かっちゃったかぁ
なぜか寂しそうな視線が送られてきたのです
_紀子@きこ_
紀子きこ
当たり前ですよ、どれぐらい一緒に過ごしてきたと思うんですか
子供
あっ、2人ともいる~!
またどこかで 聞き覚えの声が聞こえてきて
私は即座に振り返ると____
はじめ
はじめ
2人ともやっほぉ~!
そこにははじめさんと
九郎
九郎
…よぉ
九郎さんがいて いつもの日常通りでした
子供
あなた達も来ていたんですねぇ
どこかで聞いたことのある声が聞こえてきました
私が顔を上げると
_秋彦@あきひこ_
秋彦あきひこ
君達も来ていたんだね~
シャルル
シャルル
はいっ、せっかくの機会なので参加してみたいなと思いまして
ハンス
ハンス
…それにしても、この施設は朝が早いんだな
入院したばかりのハンスさんがあくびをしながら やってきましたの
この療養院は 自殺防止のためなのかとても朝が早い傾向にあります
_紀子@きこ_
紀子きこ
(…懐かしいです、私もそんな感じでしたから)
ここに入院してきた当初は 朝に慣れなかった私ですが
今では 朝日を拝みながら読書をするのが日常になるほどです
はじめ
はじめ
そういえば、メルちゃん達は~?
はじめさんがキョロキョロと あたりを見渡している
たしかにここにいるのは 私達を含めて8人ほど
グリ
グリ
あの子達はね~、ちょっと施設の散策だって言ってたよ~
後ろから聞こえてくる グリさんの声
そんなたわいのない雑談をしていると
施設員
…おや、どうしたんですか?
施設員さんは驚いていて
グリ
グリ
お、おはようございますっ
グリさんがどこか緊張したような声を出していましたの
はじめ
はじめ
今日はね~、またイベントの日だから来たのっ
はじめさんが無邪気な子供のようなはしゃぎかたで そう答えますと___
しかし施設員の方は首をかしげていて___
施設員
…イベント?
施設員
一体、何のことなんだい?
そう言葉を発しましたの
_秋彦@あきひこ_
秋彦あきひこ
またまた~、ウソつかなくたっていいのにぃ
秋彦さんは 楽しそうな声で期待を抱いていましたが_____
施設員
いやいや、ここは「ヤマイを療養する場」だろう
施設員
そんな子供じみた企画なんか、最初からやっていないよ
施設員さんの言葉は しっかりしていて
まるで嘘なんかついていない____そんなような口調でした
途端に 私は昨日の「夜」の出来事がフラッシュバックし____
「存在しない階」で見た“ 赤いテープ ”
そして無機質な紙に書かれた「立ち入り禁止」と書かれた文字
あのときも 説明なんてなくて
「ただそうなっている」だけでした
シャルル
シャルル
で、でも説明のときに聞きました!
シャルル
シャルル
ここは楽しいイベントがあるって…
シャルルさんは 確信がないような声でそう主張しました
たしかに この子供達が入院するまでは「イベントは行われていた」はず____
九郎
九郎
紀子、施設員の手元をよく見てみろ
いつの間にか 九郎さんが私の隣に立っていてそっと耳打ちをしていきました
視線を送ると いつもは何かしら持っているものが今日は何も持っていなく____
はじめ
はじめ
…ってことは、まさかっ…
はじめさんは 一目散に交流ホールの中に走っていきました
その背中を私達は追っていき___
ということで 一回休憩地点です
ちょっとどこで区切ればいいかわからなくて
少し変なところで区切ってしまいました()
物語の方ですが 普通に行われていたイベントが「突如なくなってしまう」ってやはり怖いですよね…
一体 交流ホールには何があるのでしょうか…?
それでは 続きをお楽しみください!
【2階東館 交流ホール】
本来なら たくさんのテーブルが並んで箱や道具___
さらには ピアノなども置いてあった部屋だったはずです
しかし そこには何も置かれていませんでした
はじめ
はじめ
あっ…
ハンス
ハンス
…本当に、最初に来た部屋と同じか?
_秋彦@あきひこ_
秋彦あきひこ
すごい真っ新だね…
はじめさんの目からは 小粒の涙が零れました
それもそのはずです
はじめ
はじめ
あたしの…
はじめ
はじめ
あたしのぬいぐるみ達はどこいったの…?
はじめさんがイベントで手掛けたぬいぐるみも すべて消えていましたから____
_紀子@きこ_
紀子きこ
(準備し忘れなんてことはないはずです、だってこの施設の方は…)
やると決めたことに関しては すごく几帳面なのですから
忘れるなんて___今までで1回もありませんでした
グリ
グリ
本当に…今日、イベントの日なんだよね…?
グリさんの疑問に 誰もすぐには答えませんでした
否定も肯定も 何もなく
施設員
…今日は、部屋に戻って各自過ごすこと
施設員の方が 冷徹な言葉を言い放ちました
シャルル
シャルル
この施設…なんだか、おかしい気がします
交流ホールを追い出されたあと シャルルさんが静かにそう呟きました
その言葉を 誰も反論はしませんでした
九郎
九郎
…なぁ、この施設で「消えるもの」って…
九郎さんは静かな声で 私にそう語りかけてきました
_紀子@きこ_
紀子きこ
えぇ、この施設は…
「人間」そのものの存在が消えている____
それに気が付いてしまったのですから____
そのあとは どうやって部屋に戻ったのかは覚えていなかったのでした_____
ということで 以上#7でした~!
なんだかちょっとずつホラーを感じてきて 書いている私も少し怖くなってきましたw
今回は まさかの「今まであったもの」が消失してしまうというお話でした
#1や#4で交流ホールを話題に出しましたが そのときまでは普通に「存在していた」もの
しかし 10人の子供達が入院してきたタイミングで日常が変化していく___
そんな少し怖いミステリー系の構成となっております
それでは また次回にてお会いしましょう!
ご閲覧ありがとうございました!

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