第570話

雰囲気
705
2024/04/15 08:00
あなた「昨日仙台でバレーの試合やっててね?日向と影山の中学以来の公式戦でさ!選手も観客も知り合いいっぱい来てたから、スタッフとか一般人とかの変装して、会場にいた人みんなの様子見てきたんだ!」


カルマ「へーどうだった?」


あなた「みんな元気そうだったよ?てかビックリしたんだけどさ!なんかみんな急に腕掴んできたり「どこかで会ったことありますか?」って聞いてきたりすれ違いざまにあなた?って声掛けてきたりすんの!超怖くない!? 」




変装はかなり完璧だったと思うんだけどなぁ、と零しながらカルマに昨日の変装の写真を4枚程見せる




カルマ「うわプロすご。骨格とかまで全然違うじゃん。ほんとにこれ全部あなたなの?」


あなた「だよね結構いい感じだよね!?私の変装の腕が落ちたのかと思った!」




なぁんであぁも尽くバレかけたのかなぁ…と机に突っ伏しながら呟く




カルマ「雰囲気じゃない?」


あなた「雰囲気ぃ〜?」




ンー…そうなのかなぁ…




あなた「…いや納得いかないでしょ!こちとらプロだよ!?雰囲気とかで一般人に見破られてるようじゃとっくに死んでるっつーの!!」


カルマ「なんかテンション高くない?」


あなた「そーかもね!」


カルマ「てか、なんでわざわざ変装して会いに行ったの」


あなた「…それ聞いちゃう?」




察しのいいカルマのことだ。

私が話したくないと分かっててあえて聞いてるんだろう




あなた「人殺しが表舞台でキラキラ輝いてる人達に軽々しく会えるわけないよ。E組のみんなも一緒」




カルマ「別に、会いたいなら会いに行けばいいじゃん」


ぶっきらぼうにそう言ったカルマ




あなた「…ふふっそうだね。…うん。そうだよね。」


カルマ「てか、俺はいいんだ?」


あなた「会いに来ない方が良かった?」




イタズラな笑顔で聞くと満更でもない顔でいーや?というカルマ




あなた「カルマは唯一私の事情を知ってる友達だし、私のこと大好きなカルマくんは私がどんなでも受け入れてくれるでしょ?」


カルマ「当たり前。結婚する?」


あなた「学生が何言ってんだ」


カルマ「言ってる間に卒業だよ」




あなた「…ま、カルマと結婚も悪くないかもね」




カルマの驚いた顔は、ここ数年でいちばん面白かった


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大変私事ではありますが、本日4月15日。

私みか、またひとつ歳を重ねました。
なんとこの作品を書き始めてから迎える誕生日は4度目らしく、非常に驚いております。
長い間お付き合い頂き、誠にありがとうございます。
今年は年内完結を目標に掲げ、年始から更新頻度を上げ精励しておりましたが、今作品はなんと次回で完結となります。
正直なところ作者の私も納得のいく最後ではないのですが、よろしければあともう一話お付き合い頂けますと幸いです。
これからも私みかと、この作品を何卒よろしくお願い致します。

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