東雲side
「あなた」
「か…ちゃん!?」
チームアップミッションが終わり、事務所に向かっていると聞きなれた声に思わず反応する。
「どうしたの?こんな時間に…」
腕時計を見ると、時刻はとっくに次の日になっていた。
「テメェに用があんだよ」
「あ、私…?」
「こい」
腕を引っ張られてやってきたのは、かっちゃんの事務所だった。
ここに来るのは3回目だろうか。
「あれ、東雲?」
事務所内にいたのら、雄英時代のクラスメート"上鳴電気"
かっちゃんの事務所にサイドキックとして務めている。
今更だが、響香ちゃんとお付き合いしている張本人だ。
「今の時間帯は、上鳴くんだけ?」
「おう。爆豪が俺のこと好きらしくてな〜しょうがなく!」
「黙れアホずら」
「切島くんは?」
「クソ髪は先帰った」
シーンと静まり返る事務所は、薄暗い。
「あなた、こっち」
「え、あ…うん」
かっちゃんに案内され、人気のない廊下に移動する。
暗くてかっちゃんの顔がまともに見えない。
「…それで、どうしたの?」
私の声が広い事務所に響く。
ここからだと、上鳴くんにら聞こえていないらしい。
「…お前を守ったのは、いつだってデクだった」
「い、きなりどうしたの…」
「なぁあなた。この言葉を言っちまえば、俺はお前に負担をかけちまう」
「…え?」
「…あなた」
状況が飲み込めない私に比べて、かっちゃんは至って冷静だ。
かっちゃんの細い手が、私の頬を優しく撫でる。
「…好きにならせてくれて、ありがとう」
「……かっちゃん、、?」
今、かっちゃんがどんな顔をしているのかわからない。
でも、頬に光るものが見えた。
「悪ぃ、そんだけだ…」
「…かっちゃん!」
離れようとするかっちゃんの服を掴む。
「私、かっちゃんのこと大好きだよ。でもそれは幼なじみとして」
「………」
「ごめんね私、出久が好きなの。ずっと辛い思いさせちゃってて…ごめん」
かっちゃんの肩が、小刻みに震えている。
私なんかより何倍も大きいはずの背中が、今だけ少し小さく見えた。
「…バーカ。俺は辛ぇ思いなんかしたことねぇよ」
「…本当?」
「当たりめぇだろ」
振り返って口角を上げながら、いつも通り笑うかっちゃんに安心する。
「頑張れよ」
「なにが?」
「わかってるくせにわざわざ聞いてくんな!!」
ありがとう、かっちゃん。
期待に応えられなくて…ごめん。
君は、自慢の"No.1ヒーロー"だよ。
「…かっちゃんはこれからも、私と幼なじみでいてくれる?」
「はぁ?何言ってんだか。いるもなにも、そういう運命なんだよ。切っても切れねー糸なんだから」
「あははっ。そうだね、心配した私がバカだった」
*
*
*
緑谷side
君が傍にいてくれたら、僕はなにもいらない。
「好き」って言えたら、どんなに楽だろうか。
幼なじみの線の先には、どんな景色があるんだろうか。
「…僕が好きって言ったら、あなたはどうするんだろ」
呟いた言葉は、通り過ぎる風に攫われていく……、、、
おはようございます、こんにちは、こんばんは!
作者です…!
「ハートの主張」もうすぐ完結になります…!!!
今日見たら観覧数が100超えてて、思わず声出してしまいました…(笑)
今回はかっちゃんをどれだけ"イケメンに書くか"を、試行錯誤しながら筆記しました。
昨日のヒロアカでかっちゃんが…(ほんとかっこよかったです)だったので、私の"元"推しですし、やっぱりイケメンに書きたかった…、、、
私なりに最善は尽くしたつもりです…!
ほんとにかっちゃんかっこいいですよね…萌え。
長くなってしまい申し訳ないです💦
またお会いしましょう…!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!