それから麟は嫌がらせを受けていたらしい
らしいと言うのは
私が登校できていなかったからだ
その間何があったのか分からない
学校に着くと
麟はいなかった
そして学校が終わると
麟の家に向かった
麟の家に近づくにつれ、
少し独特な匂いが出てきた
少し血の匂いがあった
私は血の匂いをした時に走った
そして、血の匂いが1番濃いところに着いた
今、目の前にあるのは
嘘だと思いたい
そう、思った
麟は、倒れていた
血を吐きながら
触ってみると冷たくて氷を触っているよう
身体はこの前より細くなっていた
泣いた、泣きまくった
人生で感じたことのない
悲しみが沢山来た
麟を守れなかった…
あの約束は無意味だったのか
麟の近くには包丁が落ちていた
自殺の原因はあいつらだ
許さない…許さない…
怒りも湧いてきた
後から聞いた話だ
私が麟の家に行った三日後に
霊夢が私を探しに来ていたらしい
今日、麟の葬式があるらしい
せめて、最期の別れを言いたい
そして、葬式場に足を運んだ
麟のお父さんにかけられた水は冷たかった
服の中にも入って、気持ち悪かった
殴られた
当然だ、
知らない人がこんなことを言うんだから
殴られた箇所はヒリヒリと痛む
弱った心には殴られたのがよく効いた
結局、帰ってしまった
私は霊夢の優しさを拒んだ
霊夢の顔はとても真剣だった
初めて、霊夢がこんな大声を出した事にも
同時に驚いた
そしてまた、霊夢が優しい声でこう言った
そこにあったのはただの手紙
中を開けるとそこには一枚だけの紙
それを読んだ
魔理沙へ
まずはごめんね、
伝えてなかったけど、私病気だったの、
治すには50円ものお金がかかる大きな病気。
だから、最後にやりたいことをやろうと
思って寺子屋に入りました。
魔理沙と寺子屋でいる日々は
とても楽しかったよ。
魔理沙が段々笑顔に
なっていって嬉しかった。
そんな時に余命が残り1週間って言われた。
魔理沙が寺子屋を休んでいて心配した。
でも、この手紙を読んでるなら
元気だよね?良かった。
私にとって魔理沙はとても大切な人。
だから、私の分までたくさん
触れて、学んで、遊んで、恋愛して、
私の分まで生きて欲しい。
でも、私に会いたいとか行って、
あんまり早くこっちに来たら怒るよ?
来世の親友立候補者 冴月麟より
所々に涙の跡がある…