木々の葉は鮮やかな緑から、抜け落ちた色へ、空の色も、暗くなるのが早くなった。
もう秋か…
秋といえば食欲の秋。
松茸ご飯とか食べたいなぁ
ジェルくんの奥さんは、今妊娠中で、今は大変な時期らしい。つわりもひどくなってきて、下手に動くのも危ないから、家事は全部ジェルくんがやっているみたい
仕事は大変だし、休む時間もないんだろうな…
無理はしないでほしい…
なーくんも忙しそうだったから、私が代わりに引き受けることにした。
本当に今はやることがなかったから、ちょうどよかった。早速、引き受けたものをデスクに広げて、取り組み始める。
だいぶ作業が進み始めたところに、
その資料は桁が一つ間違っていた。
いきなりたくさんのやることが舞い込んできて、焦る。
書類を探していると、デスク上に置いてあったレモンティーのカップに手が当たってしまった。
当たったときにはもう遅く、ジェルくんから預かった資料に、それをぶちまけてしまった。
どうしよう…、びしゃびしゃ…
恥ずかしいところを見られちゃったな…
たくさんのひとに迷惑をかけてしまった罪悪感から、目に涙が溜まり始める。
泣いちゃだめ泣いちゃだめ
泣きそうになったので、その言葉に甘えて、
屋上に向かった。























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!