「ねね、聞いた?」
いつものように私に話しかけてくるコイツ、明奈。
「聞いてない、何?」
「羽菜ちゃん、彼氏できたらしい」
小声で私に囁く。
まさか羽菜に、と息が漏れる。
距離が近い明奈から離れて、話を促す。
「マジか…もしかして花澤くん?」
「そこまでは教えてもらってないんだけどー、多分そうでしょ。
だって、花澤くんと話す時の羽菜、幸せオーラ満開だったし」
話しながらいつものように二人でいる花澤くんと羽菜の方を見る。
確か幼馴染みだったっけ。
花澤くんは見惚れるように羽菜を見つめている。
見られている羽菜自身は…、
「怖」
「ん?どした?」
「いや、ちょっと怖いの見ちゃった。次移動だよね、行こ。」
明奈を無理矢理連れ出すようにして、教室から出る。
あれは花澤くん離れられなさそうだな。
羽菜、めっちゃ幸せそうな顔してた。
簡単に言うと、""病んでる""っいうのかな。
あのときの羽菜の顔を思い出し、身震いする。
明奈に変な影響が及ばなければそれでいいけどさ。
あー怖い怖い。
私は、絶体あんな面倒臭い事に関わりたくない。
そう、思ってた。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。