今日9月23日は…………!!
『ねぇ英』
「ん?」
公園のベンチに座って携帯触ってる彼を呼ぶ
『今日……なんの日だと思う?』
「ぇ…………なんかあったっけ、」
『うん。すっごい大事な日なんだけど……』
「……ぇ、ちょ、まって……、」
英(なんかあったっけ……、覚えない、、あなたの誕生日でもないし…)
『忘れたんだ……。』
「ぇ、いや、ほんとに何、?」
『もう……』
「ぇ……、ちょ、」
『今日英の日だよ!!!??』
「・・・は?」
「え、いや、は??なに?意味わかんないんだけど」
『く に み で、 9 2 3 じゃん!!』
「………………はぁぁぁぁ、焦って損した」
『え、焦るの??なんで??』
「……や。別に。で、俺の日が何??」
英(焦るだろ……、何かの記念日忘れてたのか…とか……)
うーん。何しよ。
あ。
『ね、英、目瞑って!』
「……何するの」
『いーからいーから!』
「……ん。」
改めて見ると美形だわー…
こんな人と付き合ってんだなぁ、私。
「……まだ?」チラ… と片目を開ける。
『ん。開けないで』
スル……。 私は、英の目元を手で隠す。
チュ。
「……。」
『へへっ!!』
『英っていつも不意打ちじゃん?やられてばっかだと、負けず嫌いの私は嫌なわけ!!どぉ!?びびった!?』
「……うん。びびった」
おっしゃッッ
「いつも俺にされるがままのあなたから、してくるんだからね」
『……、はっ、』
「俺の日って、いいね」
ニヤッ と小悪魔のように笑う英は
家に連れていかれる前にしか見せない
表情なのである。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!