真美はニヤッと口角をあげてこう言う。
先程から随分時間の空いた頃、2人の調子は元に戻っていると言っても過言ではないほど回復していた。
やっぱり、真美といるといい意味で自分のペースが崩されて楽だ。
一緒に行こうと誘ってくれた人が真美じゃ無かったら、私は今頃どうなっていたかわからない。
その時、真美が私の背中にあるクリスマスローズに触れようとする。
すると、私の近くに置かれていた謎の大きな椅子の脚につまづいてしまった。
咄嗟に私は真美の体を受け止めようとするが、とても私の腕が間に合わなさそうな距離にいる。
だが、腕を伸ばせるだけのばし、力をグッと込める。
すると、信じられない事が起きる。
無数の葉が、私の手の中から飛び出したのだ。
どうやらクリスマスローズの葉。
それが真美のクッションとなり、真美の怪我は免れた。
そう話す真美の目は信じられないほど輝いていて、興奮している様子であった。
いやいや、最初から使えてたわけないでしょう…!?
バシュッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!
信じられない速度で、カッターのような葉が真美の手から生成されて出ていく…
すごい、ボーッと見てたから目で追えてなかった…
と言おうとしたけど、さっきの私のスピードも計算すればなかなか速いな…
確かにね、と真美がいい終わりかけた所で、聞こえるはずのない音が鳴り響く…
ビーッ!ビーッ!
その音は、あまりにも大きかった。
これはなんのための警報音…!?
その時、私と真美の耳に強いノイズが走った。
信じらないくらい、頭が痛い。
内側からハンマーで打ち付けられてるみたい。それは鼓動と共にズキズキと痛む。吐き気や全身の硬直が起こり、体は急激に感覚過敏になった。少し明かりが自分にさすだけで、自分の服の匂いがするだけで、思わず吐きそうになる。頭痛の原因を考えれば考えるほど、痛みは増していく。
2人で悶え苦しんでいたところ、急に嘘のようにその症状は治る。
バンッッッッッ!!!!
勢い良く“開かないはずの扉”が開く。
ダミーじゃ、無かったの…!?
従業員…?
混乱していた私の目の先にいた扉を開けた人物は、驚くべきものだった…














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!