風呂に入ると言ったあとは、ささーと長風呂もせずあがってきた。その後スキンケアだのなんだのして脱衣所を出た。
脱衣所を出ると、目に入るのは喧嘩しながらゲームしてる姿。乗り物で速さを競うゲームだな。
声をかけると目線だけこちらに向けた二人。水色に関しては最初に目がいくのがそっちかよ……。
確かに露出多いなとは思ったんだよ。でも別にいっかなって思ったんだよ。
上は紫色の長袖、下はショートパンツでほぼ露出している状態。
この季節には丁度いい服装ではあるけど、男だけの空間では丁度いいかと言われると迷いどころ。そういえばこいつらも男だったな……。
いやでも私、女持ってるし?
軽蔑の視線を二人に送ると、白髪が笑いながら答えた。
今どきの男子高校生はこんなもんなのか。そもそもそれが癖ってこともなくはないのか……?
こちらを横目に見て妖しげな笑みを浮かべる水色。これで数多の女の子が堕ちるんだろうな。
襲うとかって。なんなんマジで。いやでも力でなんかされたら勝てないし……。
これだから男は。結局はこれに尽きる。
ゲームに夢中になっている二人をソファに座って眺める。時々発狂が聞こえたり暴言が飛び交ったりしていて面白い。
現在は九時頃。寝るには早すぎるし、このままゲームし続けるのだろうか。
目まぐるしく変わるゲーム画面を見ながらボーッとする。
これといってしたいことも無いし眠いわけでもない。話をしたいとも思わないし。何しようか。
特にそういう話題が出ていた訳では無いが、思い出したのかそう発言する水色。
やはり一人暮らしともなれば、正しい金銭感覚が身についていなければならない。その点、水色はしっかりしているということらしい。無駄遣いしそうなのに。課金とか課金とか課金とか。
丁度レースが終わったのか、コントローラーを置いて別の部屋に向かう水色。
助けを求める声が聞こえ、それに返事をして気だるそうに水色のいる部屋に向かう白髪。
私もしょうがなく手伝ってやることにして、ソファに沈んでいたからだをあげてそちらに向かった。
向かった先にあったのは物置部屋。床に物が散乱しており、足の踏み場がないように見える。窓はなく、ホコリとか溜まってそうな部屋だ。
押し入れの中に布団があるようで、それを取り出そうとふんばっている。だが、何を思ったのか知らないが、三枚一気に取り出そうとしている。
背伸びしながら、顔だけこちらに向け首を傾げる水色。
物分りのいい兎だな。
兎の言葉に納得し、一枚だけを取りだした水色。
「運んでー」とこちらに布団を寄越される。
そこまで重い訳でもないので、一人で運べる。
埃まみれの部屋に居たくもないので、さっさと運んでしまおう。
布団をリビングに敷き終わり、どこで寝るかの話し合いになった。
なのに、何故か今真ん中にされそうになっている。
何とか言い訳を作り逃げようとするが、それすらも阻止される。なんなんだこいつら。
女の子なら許せたのにな。男が言うとキモく感じる。
軽蔑の眼差しを向けても特に効果なし。軽く流されてしまった。いつもやってるからかな。やりすぎも良くないわ。
どうやらもう私に逃げ場は無いらしい。この事実を受け止めなければいけない。
水色が電気のスイッチを消しに行ってしまった。寝るのは少し早いと思うが、私もしょうがなく布団に入った。そしたら右隣に白髪が寝転んだ。
寝転がるとほぼ同時にパチッと音がなり、部屋が暗転した。まだ暗闇に目が慣れていないから何も見えない。
歩く音が左隣までやってきて、布と布の擦れる音がしてから静かになった。おそらく水色が布団に入ったのだろう。音だけの判断だけど。
"起きない"じゃなくて"起こさせない"な???
クソみたいな雑談を挟み、寝ようと目を閉じる。
だけど、寝る時間が早すぎたのか全く眠気が襲ってこない。現在時刻は九時半頃。健康的だが、高校生にとってはとても早すぎる。もう少し起きてればよかったか……?
どうやら寝れないのは同じのようで、文句を言ってくる。
こいつらはさっきまではしゃいでて、興奮がおさまりきっていないのだろう。
枕横に置いていたスマホを手に取り、早速さくらちゃんに連絡を入れようとした。……が、水色にスマホをソファに投げられました。ふざけんなこのアホ毛。
とにかくうるさかったので、ぴょこぴょこしているアホ毛を掴んでみた。するとピシッと固まり、微動だにしなくなった。
なんだこいつ。アホ毛を掴むと静かになった。アホ毛が弱いってなんだ。
やめろと叫ぶ水色を無視して、上半身を起き上がらせようとした。しかし、ふいに右腕を掴まれ、またもや止められた。何故こんなにも思うように行動ができないんだ。
掴まれた方を見ると、白髪に掴まれていた。
なんでこいつらはこんなにうるさいんだ……。寝るのには早いと言っても夜だぞ。こんなんじゃ隣人が可哀想。
どうせ通話しても邪魔してくる気しかしないので、諦めて話してやることにした。白髪共は小さくガッツポーズをキメていた。
そう言うと、待ってましたと言わんばかりに食いついてきた。
少し落ち着いてきたテンションがまた上がってしまったのか、声が上ずっている。寝たいのか寝たくないのかわかんないわ。
男の恋バナとか一番興味ないんだが。
明らかに聞いて欲しそうな雰囲気を出している水色に、テンションの上がった白髪が問いかける。
淡い光が眩しくて、うっすらと目を開ける。淡い光の正体は、カーテンの隙間から顔をのぞかせている太陽だった。でもそのカーテンにあまり見覚えはなく、思わず首を傾げてしまった。
今の自分の状況を、回らない頭で把握しようとする。左右を見れば、布団から大きく体がはみ出している白髪と水色がいた。自分の眠っていたところだって、いつもの自分のベッドではなく、質素な布団であった。
そうだ、水色の家に泊まったんだ。
寝る前は確か、色々としょうもない話をしていたはず。恐らく気づかない間に寝落ちてしまっていたのだろう。
とにかく、今の時間を見なくては。昨夜投げられたスマホを見つけるために、布団をはいで体を起き上がらせる。
確かソファに投げられたはず。足音を立てないようにソファに近づくと、お目当てのそれはあった。
ソファに投げられたから傷は無いけど、さすがにあれは乱暴すぎだわ。アホ毛でも引っ張ってやろう。
スマホを開いて時刻を見ると、丁度六時頃だった。通知欄には、さくらちゃんからのメッセージが数件。それに軽く返信をして、おはようスタンプを送った。
このあとは、顔洗ってスキンケアしてメイク……はいいか。昨日見せたんだし。その後は朝食作らないと。その後は叩き起こして、朝食食べてすぐ帰るか。やることないし。
一度大きく伸びをして、寝起きで動かないからだをほぐす。
この後の予定を決めて、私はすぐに行動に移した。
朝の流れが一通り終わったら、荷物をまとめてすぐ帰ることになった。軽い雑談をしてから、手を振って水色の家を後にする。
なんだかんだ楽しい気もしたし、よかったかな。
でも男だけの空間とかもういいわ。
四ヶ月ぶりですね!最後の無理矢理感がどうしても拭いきれない。
小説についてですがネタが切れていますので、投稿するのはいつになるかは分かりません。ネタやリクエスト等は永遠に受け付けておりますので……。ぶっちゃけまたBLしてだとかもありです。学校行事のこれやって、ゲームさせて、だとかでも良いのでね。なければないで私が思いついたらやるということになりますねー。一年後になるかもですが。
書く気はあるんです。ネタが無いだけなんです。
それではまたネタが思いついたら。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!