主人公が震える声でそう呟くと、叶の手が一瞬止まった。そして、彼は優しく微笑みながら、首を傾けて見つめてくる。
叶の低い声が耳元に届くたびに、心臓が強く脈打つ。触れるような距離にいる彼の存在感に圧倒され、呼吸が乱れる。
そう囁きながら、叶の手が頬から滑り、首筋へと触れる。
目を合わせると、その瞳の中に映る自分が逃げ場を失っていることを知る。叶の指先がそっと首筋を辿るように撫でられる。
叶はそっと耳元に顔を寄せる。唇がかすかに触れるか触れないかの距離で、囁く。
その言葉と同時に、叶の手がゆっくりと身体を引き寄せあなたの下の名前を包み込む。
叶の唇が頬に触れ、そのままゆっくりと滑るように耳元へ。触れるだけのキスが身体を火照らせる。
問いかける声が甘く響き、心臓の鼓動が一層速くなる。自分でも言葉にできない感情が渦巻き、思考が追いつかない。
叶の声に含まれる執着が、心を絡め取るようだった。そのまま、彼は主人公の顔を両手で優しく包み込み、逃げられないように唇を重ねる。
叶の囁きに応えるように、あなたの下の名前はそっと目を閉じた。そして、二人の間に言葉はいらなくなった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
まだまだ小説を書き始めたばかりなので読みにくい部分等あったかと思います。すみません。
悩みましたがこの話は一旦ここで本編は完結にさせていただきます。
そのうち番外編でこの先とかかけたらいいなと思います。
それでは失礼いたします。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。