街紹介もついでに3人で帰っていた。
私とトト子ちゃんが連れられてきたのは、カラオケだった。
瑞希に2人引っ張られて中に入ると、同級生の男子陽キャ組グループだった。その中にはたまたまあの人も加わっていた。
私はうっかりはっきりした声で言ってしまった。そして咄嗟に口を隠す。
周りの目を見ると唖然した顔。私はやってしまった。と顔を青くする。
その時に瑞希は私の肩に手を置いて、助け舟を出してくれた。(?)
私は頭が真っ白になって口をパクパクと動かすだけだった。その時、一松君が苦笑いをした。
私は謝る言葉だけしかでてなくて、抜け殻になりかけた。
瑞希は私の耳元で軽く聞いた。
そう言って7人でカラオケの個室に入った。
個室に入ると、私は一松君の隣の席になり、瑞希はその隣で私を見守っていてくれた。
トト子ちゃんはと言うと、男子2人に挟まれ私に被害が届かないようにしてくれた。
瑞希はそう言って男子が歌っているのを盛り上げるために、タンバリンを叩いたり、手拍子等をしていた。
一松君も瑞希の様に笑って盛り上げていた。
一松君の笑顔は作り笑いのように思える。
だからなのか緊張の紐が解けない。その要因を作ったのは自分だが。
一松君が友人にマイクを渡されて歌い終わると、皆でハイタッチをしていた。
そう言って私とハイタッチをする一松君。
私が皆盛り上がっているのを縮こまって見てるいると、瑞希が気を使ってマイクを渡してくれた。
私は曲選が分からなくて、自分の好きなバンドの『セカオワ』の「ファンタジー」を選んだ。
・
・
・
・
・
皆歌い終わり、会計等を終わらすと、解散となった。
そう言ってみんな帰り、残されたのは私と一松君。
ん?私と一松君??
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。