禁断の森——..
ガサガサ…ガサガサッ
少し離れた場所から音がする。
ボスッ 、音を出していた犯人が顔を出す。
ポリポリと頬をかく。
青柳少年は目を見開き、まるで何も知らないような口振りで事情を尋ねる。
これまであった事、ドラゴンの目撃情報を細かく話した。
間違えないという顔をし、頷く。
あなたは瞬きを数回し、信じられないという顔をしながら情けない声を出した。
戦争して当然だ、なんて顔をして言う青柳少年にあなたは全力でその思考をかき消そうとする。
あなたと青柳少年が話を続けているとガザ、と音をたて茂みから明るいオレンジ色の髪の毛の持ち主が出て来た。
唇と声が震えている。
手を振りながら走ってくる神代の後ろにはカイトが呆れたように歩いて来ている。
あなたが返事に戸惑ってると彰人が神代の胸ぐらを掴む。
目をぱちぱちさせながら彰人の方を見る。
はぁ、とため息をつきながら、やれやれ、というポーズをする。
彰人が神代を降ろす。
どうなんだ?と、尋ねる
バッ
ニヤ、と笑いながら彰人の顔を覗く
彰人は何も言い返さない。
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→ 甘えたさん?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!