今回の旅行プランについても、イエニヌナに頼りきった。
二泊三日、お金は今までがむしゃらに働いてきたからそこそこあるから、ホテルのグレードも気にせず、二人でゆっくり非日常を楽しめればと思った。
自然豊かな土地で、世界遺産など観光にも困らないところだから、予定を詰め込むことも出来たのだが、せっかくなのでゆとりを持ちたい。
今のところ、ゆっくり朝食をとってから、椿園に行ったり、市場で食べ歩きを計画している。
イエニヌナが二日目以降の旅程に含みをもたせると、後ろでチャニとビニヒョンも苦笑してる。
評判の良いホテルということもあって、食事も美味しかった。
ジナなんてご機嫌で、食事を終えて、スキップ混じりで部屋に向かってる。
ひと足先に辿り着いたジナが、手元の鍵で開錠して、部屋に足を踏み入れる。
そこは大きな窓のオーシャンビューの部屋だった。
今は暗いけど、朝日が昇れば海が綺麗に見えるだろう。
ご機嫌で部屋を見渡すジナが、急に部屋の真ん中で足を止める。
彼女が足を止めたのは部屋の中央にあるクイーンサイズのベッドを見てだろう。
まぁそう言うことを期待してなかったといったら嘘じゃないし、むしろ期待しまくってはいるが、悲しいことにお預けには慣れてるので無理強いするつもりはない。
ジナに無理しなくていいから、とかっこつけようと思った矢先に、彼女が振り返った。
え?まじ?と呆気に取られていると、
ジナは自身の小ぶりのスーツケースを開けて着替えを取り出して、シャワールームへむかってしまった。
俺がシャワールームから出ると、バスローブに身を包んだジナが所在なさげにベッド脇に座っている。
俺はバスローブなんて着慣れなくてパジャマがわりに持ってきたTシャツとハーフパンツだ。
俺も拳ひとつ分くらい空けて、ジナの横に腰掛ける。
へらっと笑う俺に、ジナが頬を膨らませて拗ねた顔をした。
私だってずっと待ってた、ジナがそう続けて、俺の手をゆっくり取った。
合わさった手は、俺の体温が高いのか、ジナの手が冷たいのか、ひんやりする。
顔を近付けるとジナがゆっくり目を閉じる。
俺は勿体無いような気がして、ジナの顔を見ながら、その唇に自分のものを合わせる。
肉厚なその感触が楽しくて、角度を変えてしつこく啄んでると、ジナが薄く唇を開けた。
上唇を舐めたあと、ゆっくり舌を差し入れる。
唇を離すとジナの目が潤んでるのが見えた。
ゆっくりバスローブの紐を解いて、肩から下ろすと、ジナが恥ずかしそうに身を捩った。
感嘆の声を上げると、ジナが顔を赤くする。
俺、鼻血でてないかな、と不安になって鼻に手を当てるが、どうにか大丈夫そうだ。
なんとか腰を推し進めるが、俺も散々待たされて余裕なんかない。
我慢のしすぎで額には汗が浮かんでいる。
それでも、ジナに痛い思いをさせてないか、不安で、ジナの顔を覗き込むと、ジナがぐずぐずと泣いていた。
顔を隠しているジナの手を退けると、目にいっぱいの涙が溜まって、ポロポロと頰にこぼれている。
無理強いしてしまったか、罪悪感に襲われる。
ジナは泣きながら、怖かった、と続けた。
ばかだな、お前ほどわがままで、強烈で、頑張り屋で、綺麗で、可愛い女の子なんていないのに。
そう言って俺は、大好きだよ、と続けると、ジナは安心したようにふわっと笑った。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!