朝日と竹林と闇と…________
ガサッ……ガサッ……
朝日は昇り始めているのに、竹林の奥だけはまだ夜の残滓がこびりついたまま。
そこに、1人の少女が周りを見渡しながら歩いていた。
ザッ……
こころがぶつぶつと言葉を発しながら歩いていると、目の前の茂みから音が聞こえた。
こころに見つめられ、ルーミアはきょとんとしながら、小さい闇を手から出して、自分の周りにまとわせた。
踵を返そうとした、その瞬間…………
チャキ………
こころの右肩に一筋の刃が光った。
刃からも伝わる、一陣の殺気が辺りに広がる。
こころの全身に寒気が広がった。
今まで自分が一度も感じたことのない気配がこころの体を刺激した。
白玉楼____
幽々子がふわふわとした声で妖夢に話しかける。
妖夢が静かに考え込み、目を見開いた。
妖夢の的外れすぎる回答に幽々子は苦笑いを浮かべる。
幽々子がふわふわとした声量とお気楽なトーンで話すが、その言葉には重い感情が乗っていた。
それを聞いた妖夢は困惑した表情で主を見つめる。
幽々子は、扇で口元を隠しながら柔らかく笑った。
妖夢は目を丸くする。
幽々子はあっさりと答えた。
妖夢の声が裏返る。
幽々子はゆらゆらと扇を動かしながら続ける。
妖夢はごくりと唾を飲み込んだ。
幽々子はひと呼吸おいて、桜の花びらを目で追うようにして言った。
その声は穏やかで、けれど妙に冷たい。
妖夢はぞくりと背筋を震わせた。
主の言葉が冗談なのか、それとも本気なのか……判断がつかなかった。
迷いの竹林_______
竹林の中に朝の光が薄く、葉の隙間から差し込むわずかな光が、霧のように揺らめく。
そんな中、妹紅が足を止め、眉をひそめる。
レミリアが横目でそれを見る。
妹紅は静かに返す。
咲夜が辺りを見回しながら、不安げに口を開いた。
そう言う咲夜にフランが両手を広げながら答える。
その言葉に妹紅が苦笑しながらも首を振った。
そのやり取りにもしのぶは軽くため息をつく。
その隣で、さとりが静かに目を閉じ、精神の触手を竹の奥へと伸ばす。
その瞬間、レミリアと妹紅の表情が険しくなる。
風が吹く。
竹が揺れる。
しかし、その音には“生き物の匂い”が一切なかった。
まるで……竹林そのものが、彼女たちを閉じ込めているかのようだった。
次の一歩が、また同じ景色へと吸い込まれていく。
一難去って、また一難!______
おまけ
「名前」
博麗神社___
霊夢は伊之助に名前を覚えさせようとしていた。
霊夢が試しに後ろにいた魔理沙に指を刺す。
まだまだ時間がかかりそうだった。



























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。