第39話

第39話、エンドレス
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2025/11/20 14:27 更新
朝日と竹林と闇と…________





















ガサッ……ガサッ……
朝日は昇り始めているのに、竹林の奥だけはまだ夜の残滓がこびりついたまま。
そこに、1人の少女が周りを見渡しながら歩いていた。
秦こころ
秦こころ
確か…この辺りに来たはず……さっき見たのは狐の幽霊か……?見たことも聞いたこともないが………
ザッ……
こころがぶつぶつと言葉を発しながら歩いていると、目の前の茂みから音が聞こえた。
秦こころ
秦こころ

見つけたぞー!
ルーミア
ルーミア
うわっ!?
秦こころ
秦こころ
…………えっ??
ルーミア
ルーミア
……………??
こころに見つめられ、ルーミアはきょとんとしながら、小さい闇を手から出して、自分の周りにまとわせた。
秦こころ
秦こころ
…………絶対、違うな。
踵を返そうとした、その瞬間…………
チャキ………
こころの右肩に一筋の刃が光った。
秦こころ
秦こころ
!!!
刃からも伝わる、一陣の殺気が辺りに広がる。
錆兎
錆兎
……お前は…何者だ?
秦こころ
秦こころ
……………
こころの全身に寒気が広がった。
今まで自分が一度も感じたことのない気配がこころの体を刺激した。



















白玉楼____
西行寺幽々子
西行寺幽々子
妖夢〜。最近、来たあの人たちについて何か分かった〜?
幽々子がふわふわとした声で妖夢に話しかける。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
全く分かりません。むしろ、調べれば調べるほどこんがらがってしまいましたよ。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
そう……まぁ、でもあの人たちと私たちは"似たような者"同士なのだから。少しは理解できると思ったんだけどね〜。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
それなのですが……みょんですね……あの人たちは死んでいるのに、霊にはならず、なぜ肉体を持っているのでしょうか?ずっと不思議なんですよ。
妖夢が静かに考え込み、目を見開いた。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
…………ハッ!!まさか……神とかそういう類の者!?
西行寺幽々子
西行寺幽々子
それだけはないでしょ。あの人たちは元は人間なのだから。
妖夢の的外れすぎる回答に幽々子は苦笑いを浮かべる。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
……うーん……でも、今の状態のままで逆によかったんじゃないかしら?
魂魄妖夢
魂魄妖夢
えっ?
西行寺幽々子
西行寺幽々子
だって………もし、あの人たちが肉体を持たず霊のように幻想郷を彷徨っていたのならば……何か未練があるということ。それだったら、今よりももっと面倒なことになってたってことじゃない。
幽々子がふわふわとした声量とお気楽なトーンで話すが、その言葉には重い感情が乗っていた。
それを聞いた妖夢は困惑した表情で主を見つめる。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
面倒……なんですか?
幽々子は、扇で口元を隠しながら柔らかく笑った。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
そうよ。まぁ、滅多に起こることはないけど……もしも、あの人たちがそういう類だったら、欲の深〜い妖怪や怨霊がその人の魂やら、肉体やらを襲ってきやすくなっちゃうからね〜。
妖夢は目を丸くする。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
えっ!?そ、そんなことするんですか!?
西行寺幽々子
西行寺幽々子
さぁ?知らないけど。
幽々子はあっさりと答えた。
魂魄妖夢
魂魄妖夢
……はい?
妖夢の声が裏返る。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
もしもよ。あり得ない話ではないってだ〜け。
幽々子はゆらゆらと扇を動かしながら続ける。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
でもね……本当にそんな感じだったら……意外と低級の妖怪たちは“飢えてる”から。見境がなくなったりするのよね。
妖夢はごくりと唾を飲み込んだ。

幽々子はひと呼吸おいて、桜の花びらを目で追うようにして言った。
西行寺幽々子
西行寺幽々子
そんな物騒で意地汚い連中がたくさん湧いたら……とんでもなく面倒でしょ?
その声は穏やかで、けれど妙に冷たい。

妖夢はぞくりと背筋を震わせた。
主の言葉が冗談なのか、それとも本気なのか……判断がつかなかった。

迷いの竹林_______

竹林の中に朝の光が薄く、葉の隙間から差し込むわずかな光が、霧のように揺らめく。
そんな中、妹紅が足を止め、眉をひそめる。
藤原妹紅
藤原妹紅
…………
レミリアが横目でそれを見る。
レミリア・スカーレット
レミリア・スカーレット
………妹紅。
藤原妹紅
藤原妹紅
あぁ。分かってる。
妹紅は静かに返す。

咲夜が辺りを見回しながら、不安げに口を開いた。
十六夜咲夜
十六夜咲夜
今まで…永遠亭まで、こんなに歩きましたでしょうか?
そう言う咲夜にフランが両手を広げながら答える。
フランドール・スカーレット
フランドール・スカーレット
竹林が広がったとか?どーーんって!
その言葉に妹紅が苦笑しながらも首を振った。
藤原妹紅
藤原妹紅
そんなことあるわけないだろ。
そのやり取りにもしのぶは軽くため息をつく。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
もう……私たちが移動を始めて……30分は経っていますね。
その隣で、さとりが静かに目を閉じ、精神の触手を竹の奥へと伸ばす。
古明地さとり
古明地さとり
……他の生き物の声も気配もありません。それに……見覚えのある景色を私は3回見ていますよ。
その瞬間、レミリアと妹紅の表情が険しくなる。
レミリア・スカーレット
レミリア・スカーレット
どうやら……私たちはこの竹林の同じところを………
藤原妹紅
藤原妹紅
……ずっと歩き続けるみたいだな。
風が吹く。
竹が揺れる。
しかし、その音には“生き物の匂い”が一切なかった。

まるで……竹林そのものが、彼女たちを閉じ込めているかのようだった。
次の一歩が、また同じ景色へと吸い込まれていく。





















一難去って、また一難!______

おまけ

「名前」
博麗神社___
霊夢は伊之助に名前を覚えさせようとしていた。
嘴平伊之助
嘴平伊之助
ばくれつれむも!
博麗霊夢
博麗霊夢
はくれいれいむ。
嘴平伊之助
嘴平伊之助
ばくはくれむみ!
博麗霊夢
博麗霊夢
違う!博麗霊夢!!
嘴平伊之助
嘴平伊之助
ばくれいれつむ!!
博麗霊夢
博麗霊夢
全然違うじゃないの!!
嘴平伊之助
嘴平伊之助
あぁ!?ややこしい名前だな!!
博麗霊夢
博麗霊夢
ややこしくない!!簡単でしょ!!
博麗霊夢
博麗霊夢
じゃあ、魔理沙は?
霊夢が試しに後ろにいた魔理沙に指を刺す。
嘴平伊之助
嘴平伊之助
…はるさめまさこ!!
霧雨魔理沙
霧雨魔理沙
誰だよ!!そんな名前の奴知らねぇよ!!
博麗霊夢
博麗霊夢
ハァ………何でそうなるのよ……
まだまだ時間がかかりそうだった。

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